出版不況といわれる今の時代に、創刊3年目で部数が倍増している女性誌をご存じだろうか? 晋遊舎が発行している『LDK(エル・ディー・ケー)』は、コスメから家電まで暮らしで使うモノを徹底的にテストする実用マガジンだ。スポンサーではなく読者の目線に立った誌面づくりが30~40代の女性から圧倒的な支持を得ている。スポンサー広告に一切頼ることなく自由かつ正直に、独自の路線で読者を増やし続けている雑誌の作り方とは? 編集長の木村大介氏に話を伺った。 女性誌にはめずらしいクライアントではなく読者のための雑誌 ――2013年に『LDK』を創刊した理由をまず教えてください。 木村大介編集長(以下、木村) 当社は、マニア向けの『家電批評』や一般向けの『MONOQLO』などモノ雑誌を発行しているのですが、『MONOQLO』のほうは女性読者も多く読者アンケートでも女性の声が増えてきたんですね。それで「女性版のモノ