今週のコラムニスト:ジャレド・ブレイタマン 「東京が緑の都市だと本当に思ってる?」「なぜ東京のいい面だけを取り上げるの?」――東京に住む日本人からも外国人からも、よくこんな質問を受ける。 私は、東京という雑然とした大都会の住民が緑を愛し、ほんの小さなスペースにも緑を植えていることに注目し、「Tokyo Green Space: 東京の小さな緑」と名付けて研究を行っている。最近では、都市の公共スペースをうまく活用することが人にとっても自然にとっても有益であるという認識が高まっている。それでも上記のような質問を受けるということは、理想と現実にはまだ差があるということだ。 東京が素晴らしいのは、一般の人たちが工夫を凝らして街に緑をもたらしていることだ。 だが一方で、公的機関や大手不動産会社、一般の土地所有者が土地を有効利用せず、デッドスペースを生んでいることも無視できない。なぜこうした無駄な空間