度々の飢饉に見舞われた昔に、沖縄人が食べたものには 非常食だけど毒があるソテツがあります。 しかし、沖縄戦の終結後には、ある意味、ソテツを上回る 恐怖の料理が沖縄の人々の腹を満たしました。 それがモービル天ぷらだったのです。 ソテツでんぷんを機械油で揚げる モービル天ぷら 昭和21年12月、美里村高原の比嘉善栄(当時28)は、 勤務先の米軍自動車修理工場の 機械用モービル油 四斗五升を4回に分けて戦果(盗む)にあげ 一升三十円で販売したのがバレて、 手伝った女二人と コザ署に逮捕されました。 彼等は、このモービル油を天ぷら油として 販売していたのです。 美味いのは、30番か50番 この当時、極端な物資不足にあった人々は、 ソテツのでんぷんを、モービル油で揚げて食べる事を 発明しました。 どう考えても、食べられそうもない機械油で 天ぷらを 揚げるというのですから、これは発見というより発明です