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8月初旬,NE最新号の特集記事を校正中だった筆者は,作詞家の阿久悠氏の訃報を聞いてからというもの,同氏のある歌詞が頭の中でリフレインして離れなくなりました。その歌のタイトルは「透明人間」。一方,その記事のタイトルは「透明回路」。偶然の一致に驚き,30年近く前に聞いた歌が今でも自然に思い出せることに驚き,そしてその歌詞の内容にも改めて驚きました。歌詞なので気軽に書けないのが残念ですが,同氏の歌詞のポイントが今回の記事の核心を言い当てているかのように感じたためです。「見えない」からこそ注目される,という点です。 最近になって,可視光線に対して透明でしかも非常に性能が高く,製造コストも安いと見込まれるトランジスタの研究開発が進んでいます。そしてこれを従来からあるITOなどの透明電極と組み合わせることで,透明な電子回路(透明回路)を作ることができるようになってきました。透明回路を使えば,これまでに
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