家電下郷によって生まれた中国のFPD市場の活気は,そのまま中国でのFPDパネルの展示会「FPD China 2009」にも反映された。2008年,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.と韓国LG Display Co.,Ltd.が同展示会に初めて出展し,中国市場へ参入の意志を明確にした。今年は,台湾AU Optronics Corp.,台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.も初出展した。FPD業界での市場競争の縮図が中国に現出した格好だ。
2008年度は28年ぶりの貿易赤字 財務省が4月22日発表した「2008年度の貿易統計速報(通関ベース)」によるとわが国は「輸出国」でなく、「輸入国」になりました。輸出額が輸入額より7253億円も小さくなってしまったのです。これは第2次石油危機直後の1980年度以来28年ぶりの貿易赤字となります(輸出額は71兆1435億円、前年度比16.4%減少。輸入額は同4.1%減の71兆8688億円)。 貿易赤字の原因を新聞などでは、世界的な金融危機に伴う欧米需要の悪化で自動車や電機の輸出が急減したためとされていますが、私はこの貿易赤字は定常的なものになるのではないかと心配しています。 シャープは日本を捨てる? その心配の原因のひとつが4月9日の「フィナンシャルタイムズ」の1面を飾った記事です。シャープがコア製品の生産までも海外に移転しようとしている、という内容でした。 記事のポイントを書くと シャー
露光に関しては,普通の半導体プロセスと違ってMEMS特有の手法が幾つかある。 まず,密着露光の場合,普通は顕微鏡でマスクを通してウエーハ上のパターンを観察し,それにマスクの像を合わせる。しかし,MEMSの場合,基板の両面を使うことが多いので,表裏が同時に見える顕微鏡を使って,裏側の像を見ながら上のマスクの像を合わせる。あるいは,裏側の像をカメラで撮って画像メモリーに入れておき,その画像メモリーと表から見ている像をスーパー・インポーズして位置を合わせるという方法もある。厚いレジストの下にあるウエーハ上のパターンにマスクの像を合わせるような場合にも,顕微鏡では上下同時に焦点が合わないので,一度画像メモリーに像を記録しておいて,スーパー・インポーズでパターン合わせを行う。 MEMSでは,比較的大面積のパターンが多い中に,部分的に微細なパターンが必要な場合もある。LSIプロセス用のステッパを使えば
放射を抑えるために使っている部品の一例。コモンモード・チョークコイル,コンデンサ,フェライト・コアとも複数使われていますが,ここではそれぞれ1個だけ枠で囲いました。 なお,ここで挙げているEMC技術は,外から見える部品のいくつかを題材にしているだけです。プリント基板の中の設計などについては言及していません。そういった技術については,今号の他の記事で解説しています。 放射 コモンモード電流を抑える Wiiでは,放射エミッション/ イミュニティに対処するため,さまざまな技術が使われています。 それを説明する前に,少しだけ基礎のキソを説明します。放射する電磁雑音の強度は,ざっくりいうと,発生源となる電流ループの電流値や面積とともに大きくなります注5)。電流は電源線や信号線でつながっているところにもちろん流れますが,つながっていなくても交流電流は流れます。この交流電流のループは,さまざまなところに
「社内ではCCDキラーと呼んでいる」――米OmniVison Technologies,Inc.は,車載カメラや防犯カメラに適した高感度のCMOSセンサ「OV7960」「同7962」を開発した。光学サイズは1/4インチ型で,画素数は768×576。画素ピッチは6.0μmである。同社独自の画素構造「OmniPixel3-HS」を採用しており,感度を12V/lx・秒まで高めた。従来製品の「OV7740」は6.8V/lx・秒だった。1lx程度の低照度環境でも撮影できる。「これまでCMOSは暗所での撮影に弱いとされていたが,ついにCCDを超えたと考えている」(日本法人であるオムニビジョン・テクノロジーズ・ジャパン代表取締役社長の薄井明英氏)。
市場調査会社のMM総研は,2008年度(2008年4月~2009年3月)の携帯電話機の国内出荷台数が前年度比29.3%減の3589万台だったと発表した。同社が調査を始めた2000年以降で過去最少という。同社は,ユーザーの買い替えサイクルの長期化と通信事業者による在庫調整を出荷減の主因に挙げる。 MM総研は,2009年度の市場規模が3320万台,2010年度が3260万台と今後も減少傾向が続くと予測する。ただし,2011年度には3520万台まで回復すると見込む。LTEサービスの開始や,2012年3月末でのNTTドコモの「mova」サービス終了などが買い替え需要の回復を促すとMM総研はみている。 NEC以外の上位5社が前年割れ 2008年度のメーカー別の出荷台数シェアではシャープが4年連続で首位に立った。ただし,出荷台数は前年度比35.3%減の825万台で,市場平均を上回る落ち込み幅となった。
DVDプレーヤーやBlu-ray Disc(BD)プレーヤーのBCNランキングで上位によく顔を出すアイ・テック(本社・大阪府)という会社がある。「Hong Kong Electronics Fair」にはその子会社である香港MIT Technology Co., Ltd.(日碩)が出展していた。同社は中国広東省東莞(Dongguan)市の工場でDVDプレーヤーを6万台/月,BDプレーヤーを1万台/月製造しているという。 展示の目玉は,BDプレーヤー「BDX-701」(図1,PDF形式の仕様表)だった。Amazon.co.jpでは,1万9800円で売られている製品である。会場では,品質の高さをうたうため主要部品の型番が示されていた。それによると 光ヘッドは,ソニー製「KEM-410ADA」 フロントエンドICは,ルネサス テクノロジ製「R8J32801(MARINE)」 バックエンドICは,
エレクトロニス業界の歴史を振り返ると,技術の主役はアナログからデジタルへと段階的にシフトしてきた。つまり,音声や画像,映像,有線/無線通信など,ありとあらゆる信号がデジタル化してきたわけだ。これに伴い,信号を処理する半導体部品でも,市場牽引役がアナログICからデジタルICへと移行した。現在,半導体市場において80%強の売上比率を占めるのは,マイクロプロセサやマイコン,DSP,FPGA,DRAM,フラッシュ・メモリなどのデジタルLSIである。まさに「デジタル全盛の時代」だ。 電子機器は,現実世界との情報のやりとりが欠かせない。このため,アナログ・インタフェースがなくなることはない。しかも,デジタル回路はそれ単体では機能しない。アナログ技術で生成するクロック信号や電源などの供給が必要である。東京工業大学の松澤氏の資料を基に本誌が作成。 しかし,信号のデジタル化がいくら進んでもアナログICが半導
見た目は,親指よりも少し大きめの人形。きょろりとしたかわいい大きな目と,顔よりも大きな手を備えたユニークなデザインが目を引く。価格は2500円ほどと手ごろだ。 名刺代わりに使えるスイス生まれの電子ガジェットが,欧州でちょっとしたブームになっている。スイスPoken社が開発した「Poken(ポーケン)」というガジェットだ。 使い方は簡単。 カバンや携帯電話にぶら下げて持ち歩き,パーティーなどで出会ったほかのユーザーと互いの人形の手と手を合わせてハイタッチ。この動作だけで,人形に記録された自分の情報を交換し合う。 2009年1月に欧州で発売されると,オランダやベルギーなどを中心にほぼ2カ月間で初期ロットの6万個を一気に売り切った。ほとんど広告・宣伝はせず,プロモーション手法はインターネットなどの口コミだけ。気の早い一部の欧州メディアは,2009年を代表する流行キーワードとして取り上げるほどの盛
中国が「世界の工場」と呼ばれるようになって何年もたつ。今は世界同時不況から中国といえども逃れられず,苦しい企業も少なくないようだ。それでも,人件費は日本の製造業と比べるとまだまだ低いこともあって,これからも成長していくことだろう。40年ほど前の中国を知っている者からすると,隔世の感がある。 昭和43年(1968年),文化大革命のただ中にあった中国から,我々は押し出しプレス機の引き合いを受けた。文化大革命が始まる前年の昭和40年(1965年)に私が北京を訪れて,宇部興産の機械を宣伝したためである。その商談のために,営業から藤井克則課長,設計から谷口博美君の2人が訪中した。しかし,当時はまだ日本と中国の間に国交はなく,正式な取引が難しいという問題があった。そこで,宇部興産ではなく,藤井課長と谷口君の頭文字を取った「藤谷商会」という名前で応札することになった。 ところが,肝心の商談はなかなか進ま
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