■老後レス時代 年を取っても働き続ける――日本はそんな社会に近づいています。一方で、産業構造の変化などから、企業でベテラン社員が築いてきたスキルと業務がかみ合わず、やる気を失っている現実もあります。こうした「働かない」中高年を「妖精さん」と名付けた若手社員の記事を掲載したところ、様々な反響を呼びました。この現象をどう考えたらいいのでしょうか。 ■上の世代へ不満抱く若手―― 働き方制度、見えた限界 賛否ともに、今回の記事への感想が様々な世代から記者(35)の元に届きました。建設的な議論のために、問題をより多角的に理解しようと思います。立教大の中原淳教授(経営学)に聞きました。(真海喬生) ◇ この問題は、単なる世代間の対立ではなく、日本の人事制度、労働政策、少子高齢化、教育・子育て、社会保障などとつながっています。単純な話ではありません。 若手が上の世代に不満を抱くのには、複数の理由が考えら