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2009年5月26日のブックマーク (3件)

  • 第5講:仏教に埋め込まれたインテリジェンスの連鎖

    前回,仏教に縁のある厩戸皇子(聖徳太子)と秦氏について語ったので,このあたりで世界3大宗教の一角を占める仏教を諜報謀略論の俎上にのせる。抹香臭い話はさておき,仏教の歴史に埋め込まれたインテリジェンスを解きほぐしていきたい。近現代の社会に甚大なる影響を及ぼした仏教思想の底流には,「個人,企業,国家の方針,意思決定,将来に影響を及ぼす情報・知識を収集し,活用する」というインテリジェンスの連鎖が存在する。 宇宙の不変法則を説いた仏教 まずは仏教の基から。仏教とは歴史的に実在した仏陀釈尊が説いた法と教えを実践する宗教である。シャカ族の王子,ゴーダマ・シッダールタは放浪の旅に出て悟りを開き,釈迦牟尼世尊(しゃかむにせそん)と呼ばれるようになった。一神教では「God」が真理だが,釈尊は宇宙の不変法則(因果律)をダルマととらえ,それを真理とした。 では,仏教の真理とは。 『これあれば,かれあり。これ生

    第5講:仏教に埋め込まれたインテリジェンスの連鎖
  • 第6講:語られ得ぬ法華経の来歴

    「法華経」は,だれによって,なぜ,どのようにして書かれたのか。「諜報謀略論」の視点からこの問いに答える試みは邦初と思う。諜報謀略論は新たな発見や異質な発想をもたらし,奇想天外,意外なことがらを浮き彫りにする。そこから,人の心を揺さぶるインテリジェンスの粋を感じていただきたい。 分裂したグループが法華経を創作した そもそも啓示宗教であるユダヤ・キリスト教では,経典テキストを確定するために並々ならぬ努力がなされてきた。そして確定された経典テキストに対する解釈の違いが公会議で議論され,正統・異端を生んできた。 だが仏教では,仏陀入滅後,経典テキストを確定するために「結集」(数百人の僧が集まって経典の内容を議論する会議)が数回開かれたが,その後はかなり自由に経典テキストが創作された。経典テキストの創作が自由ならば解釈も自由。だから,ユダヤ・キリスト教の言説に起こったような正統・異端の議論をそのま

    第6講:語られ得ぬ法華経の来歴
  • 世界はらせん的に進化する

    開発プロセスは時代と共に“進化”している。しかし、それは直線的にではなく、らせん形に揺れながら変わっているのだ。 前回の『オブジェクト指向を考える──普遍の知識』では、オブジェクト指向とは何かについてあらためて考えてみました。最も重要なのは 1.クラスの概念 クラスをテンプレートとし、そこから同じ特性を併せ持つインスタンスを生成できる。 2.クラスは責務を持つ 責務を持ったオブジェクトがメッセージを通じて協調し合い、より大きな責務を果たす。 さらにそこから自然に導かれる2つの仕組みが 3.分類の仕組み 4.分解の仕組み です。この4点が、オブジェクト指向という考え方の基です。 ものの質とは何か、それはどこに存在するかという議論があれば、ものには存在目的や理由があるという別の視点からの議論もある。2000年以上前にギリシャのアカデメイアで議論されていたプラトンのイデア論とアリストテレスの

    世界はらせん的に進化する