「沈黙だけは絶対に観に行きたい」 とある映画好きの集まりに参加した際、多くの人がこう言っていた。 「今年最初の映画は沈黙がいい」 「絶対に観に行きたい」 映画通の人ほどマーティン・スコセッシ監督の「沈黙」に期待しているようだった。 「あの予告編みたらすぐ観に行きたくなったんだよ」 と多くの人が予告編の出来の良さを褒めただえていたのだ。 私は正直いうと「沈黙」にそこまで期待しているわけではなかった。 マーティン・スコセッシ監督の映画はほとんど見ていた。 「タクシードライバー」や「ウルフ・オブ・ウォールストリート」までほぼ全作品見ていたのだ。 個人的には「レイジングブル」が一番好きだ。 大好きな監督であるのは間違いないのだが、どこか自分の価値観と合わない気がしているのも事実だった。 自分はスティーブン・スピルバーグの「ジュラシックパーク」のように、 王道の映画が好きなところがある。大衆向きの映