週に4時間以上の有酸素運動が、男性の大腸上皮細胞の増殖を抑え、大腸がんリスクを低下させる可能性のあることが、米国Fred Hutchinson Cancer Research Centerの研究グループが行った運動介入試験で明らかになった。日常的に運動する人ほど大腸がんのリスクが低いことは疫学調査で報告されているが、無作為化臨床試験において組織細胞で運動の効果が確認されたのは初めて。研究成果は、Cancer Epidemiology, Biomarkers and Prevention誌9月号で発表された。 この研究では、がんを発症しやすい大腸上皮のクリプト(陰窩)にある細胞の増殖を、大腸内視鏡および組織を採取して調べた。細胞の分裂速度が速くなったとき、細胞はクリプト底部から周囲に広がり、ポリープを形成することもある。ポリープの多くは良性だが、一部はがん化する。 このため、クリプト底部から