単為生殖で生まれたオスのカパーヘッドと母親。 Photograph by Pam Eskridge and Charles Smith “単為生殖”は、種を守るための最後の手段ではなく、一般的な現象の可能性がある。アメリカで、交尾をせずに子を作る野生のマムシのメスが初めて確認された。しかも、繁殖相手になるオスが周囲に存在する環境だったという。 大概の脊椎動物は、オスとメスの有性生殖で子を作るが、飼育下のヘビ、コモドオオトカゲ、鳥、サメのメスに限って単為生殖が確認されている。 父親に適したオスがいない場合、単為生殖は血筋を絶やさない方法としてある程度理にかなっている。しかし、これまでは進化上の珍しい現象と考えられてきた。 アメリカ、オクラホマ州にあるタルサ大学の生物学者ウォーレン・ブース(Warren Booth)氏率いるチームは、オスが存在する自然環境で妊娠したカパーヘッド(アメリカマムシ