もう7〜8年ほど前になるでしょうか。振り込め詐欺に代表されるさまざまな詐欺、また悪徳商法を題材に、人が騙されるからくりを心理学的に分析する!みたいな内容の本をつくったことがあります。 たとえば、原野商法の営業マンはどんなテクニックを使ってくるのか。そのときお客さんは、どのような心理学的効果によって騙されてしまうのか。そしてどうすれば、それを未然に防ぐことができるのか。……そんな話がいろいろとまとめられた本です。 もちろん、「だまし」に関する心理学的からくりをたくさん知れたのは、貴重な学びでした。ただ、それ以上に「なるほどなー」と思ったのが、詐欺師たちがどんな人を狙っているのか、の部分を知れたことでした。 ぼくなんかの予想だと、お金があり余ってる富裕層に忍び寄り、どーんと大金をせしめてぴょーんと逃げていくルパン三世的な詐欺がいいのだろう、と思っていたんですが、ぜんぜん違うんですよね。詐欺師の