「SI事業者の危機」が、叫ばれるようになって久しいのですが、それでもしっかりと業績を上げ続けている企業は、少なくありません。しかし、そういう企業でさえ、昨今は、収益率の頭打ちに悩まされています。それをリーマン・ショックに求める声も聞かれます。 確かに、リーマン・ショックは、切っ掛けでした。ある意味、予期せぬ突発的な事故でした。しかし、その傷は、そろそろ癒え始めているようで、景気や経営の指標を見る限り、マクロには、回復の兆しが見え始めています。 ただ、これをそのままIT業界に当てはめることは、妥当ではありません。事実、「仕事量は増えたが、収益が上がらない」という声を耳にすることが、多くなりました。つまり、IT業界にとっては、過去の延長線上にある回復ではないということです。 今回の原子力発電所の事故でもそうですが、その事故が、深刻であればあるほど、人々の意識の深層に大きな影響を与えます。今まで