でもわたしは後者のひとたちに世界の美しさを見るよ すき 寺山修司をほんとうにいっぱい考えようとおもう 「田園に死す」「書を捨てよ町へ出よう」「草迷宮」はいままでに観てきたけど、舞台映像や本を読んでちゃんと考えよう 寺山修司は母のモチーフが多いので、わたしにはあまり簡単に飲み込めないことが多いです。おとこのひとにとっての母と、おんなのひとにとっての母って全然ちがう。少年には葛藤があるのに、少女はいつのまにかおんなになる お金をためて黒い靴をひとつ買ったわたしは、2900円のエナメルのパンプスやムートンブーツを履くおんなのこにほんとうはぜんぶ負けている。肌の健康に焼けたおんなのこがわたしを白いと褒めたけど、わたしはほんとうはぜんぶ負けている。明るい茶色のこ、焦げ茶のこがわたしの黒い髪を褒めたけど、ほんとうはぜんぶ負けている。横光利一を読んでいたわたしは小悪魔になる方法という本を読んでいたおんな
子宮筋腫の偽医者が逮捕前マスコミに向かって叫ぶ映像からの、逮捕後の変わり果てた姿の映像からの、小倉さん 貸した靴下を返してくれなかったり、引き受けたピアノの伴奏を放り投げて、わたしに代わりに引き受けさせたりするようなオンナノコがいました。当時中学生のわたしにとっては「このコきらい」とおもう理由に十分でした。わたしの悪い癖です、軽薄と、そのコにわたしは軽薄のイメージを持ちました。そして、元気で色黒でわたしと正反対であるそのオンナノコは、わたしのだいすきなひとのこいびとでありました。 何年も過ぎたあるとき、わたしはすべてを振り絞ってだいすきなひとのところへ駆けていきました。するとだいすきなひとは、わたしがまだ口を開く前に 知ってる と言いました。 わたしがそのひとのことをすきだと、勘で気づいていたそのオンナノコは、そのひとにそれを言っていたのでした。 ただすきと叫ぶために駆けてきた
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