日本映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 A hero can be anyone... クリストファー・ノーラン監督は、三部作のテーマをそれぞれ一言で表現している。 『バットマン ビギンズ』は"Fear(恐怖)"。 『ダークナイト』は"Chaos(混乱)"。 そして『ダークナイト ライジング』は"Pain(苦悩)"である。 これら各作品でバットマンは強敵と戦ってきたが、シリーズ全体を通じてバットマンを悩ませるのは、悪魔の頭ラーズ・アル・グールでも、犯罪界の道化王子ジョーカーでも、傭兵ベインでもない。おそらくバットマンにとって最大の敵は、スケアクロウことジョナサン・クレインである。 キリアン・マーフィが演じるこの精神科医は、『バットマン ビギンズ』(2005年)においては幻