《 研究動向 》 テーマ別研究動向(ヴェーバー) 折原浩著『ヴェーバー学のすすめ』 (未來社,2003年,B 6判,160頁,1,890円) 野口雅弘著『闘争と文化 マックス・ウェーバーの文化社会学と政治理 論』 (みすず書房,2006年,A 5判,264頁,6,825円) 宇都宮 京子 マックス・ヴェーバー研究の主要テーマ まず,今まではどのような議論がヴェーバー研究者の間では行われてきたのであ ろうか.1964年には,ヴェーバーの生 100年を記念して,ドイツをはじめとし て世界各国でシンポジウムが開催され,日本でもさまざまな催しが行われた.その 1つとし,「マックス・ヴェーバー生 百年記念シンポジウム」が東大経済学会・ 社会学会の共同主催で開催され,1965年にはその記録『マックス・ヴェーバー研 究』(大塚久雄編,64年シンポジウム論文集)が出版された. そこでの議論内容を代表する