2013年08月13日16:37 カテゴリ本 「思想」としての大塚史学 マルクスの人気はすっかりなくなったが、ウェーバーの人気はなぜか日本では衰えない。「大学教師が学生にすすめる本」として、いまだに『プロ倫』がトップになったりするが、これは少なくとも歴史研究としては古文書であり、バーマンのような最近の研究書では脚注に出てくる程度である。 日本でウェーバー研究の元祖となった大塚久雄もいまだに「近代化論」の巨匠とされるが、本書は彼が戦争に協力した事実を明らかにする。彼の1943年の論文では、フランクリンの労働倫理について「生産力の拡充を招来することによつて、結果として全体の福祉に貢献し、而して此の貢献に於いて自らの倫理性を証明する」ものだとして、全体(国家・公共)への奉仕を強調している。 ここには国家総動員体制のために「生産力」の拡充を求める「時局的」な配慮がみられるが、60年代に発表された改
マックス・ウェーバーのプロ倫を巡る研究は本ブログでもここやここやここで紹介したことがあったが、また新しい研究をUDADISIが紹介している。論文のタイトルは「Does a Protestant work ethic exist? Evidence from the well-being effect of unemployment」で、著者はAndré van HoornとRobbert Maselandというオランダはフローニンゲン大学の2人の研究者。 以下は論文の要旨。 Evidence on Weber's original thesis on a Protestant work ethic is ambiguous and relies on questionable measures of work attitudes. We test the relation between
このドメインは お名前.com から取得されました。 お名前.com は GMOインターネットグループ(株) が運営する国内シェアNo.1のドメイン登録サービスです。 ※表示価格は、全て税込です。 ※サービス品質維持のため、一時的に対象となる料金へ一定割合の「サービス維持調整費」を加算させていただきます。
《 研究動向 》 テーマ別研究動向(ヴェーバー) 折原浩著『ヴェーバー学のすすめ』 (未來社,2003年,B 6判,160頁,1,890円) 野口雅弘著『闘争と文化 マックス・ウェーバーの文化社会学と政治理 論』 (みすず書房,2006年,A 5判,264頁,6,825円) 宇都宮 京子 マックス・ヴェーバー研究の主要テーマ まず,今まではどのような議論がヴェーバー研究者の間では行われてきたのであ ろうか.1964年には,ヴェーバーの生 100年を記念して,ドイツをはじめとし て世界各国でシンポジウムが開催され,日本でもさまざまな催しが行われた.その 1つとし,「マックス・ヴェーバー生 百年記念シンポジウム」が東大経済学会・ 社会学会の共同主催で開催され,1965年にはその記録『マックス・ヴェーバー研 究』(大塚久雄編,64年シンポジウム論文集)が出版された. そこでの議論内容を代表する
MIYADAI.com Blog (Archive) > ゼミ生向けの講義を、ゼミ生がテープ起こししてくれました « [videonews.com] マル激トーク・オン・ディマンド更新しました | (上にアップロードしたものの続き[容量限界ゆえ]) » 一ヶ月ほど前にゼミ生の希望でやった特別講義です。 大学での僕のゼミの難易度がよく分かるだろうと思います。 ただ、僕のゼミの標準からいうと、やや平易だろうと思います。 というのは、ゼミ生とは違うお客さんが何人かいたからです。 ──────────────────────── 宮台真司 特別講義「裁判員制度の是非」 ──────────────────────── 【原則と運用の板挟み】 ■裁判員制度を考えると二つの問題に突き当たります。第一に、近代法の原則を知らないので、制度を評価する際の物差しがメチャクチャになるという問題。もう一つは、裁判
けさの朝日新聞で、姜尚中氏がマックス・ウェーバーの「精神なき専門人、心情なき享楽人」という有名な言葉を引用して、こう書いている:ウェーバーが予見した社会をいま我々が生きている。金儲けのための金儲けと、跋扈する精神のない専門人、そしてその影響としての格差や貧困・・・大塚久雄から半世紀以上たっても、こういう通俗的なウェーバー解釈を東大教授が教えているのかと思うと、うんざりする。姜氏には『マックス・ウェーバーと近代』という著書もあるから素人ではないが、この本でもひたすらウェーバー解釈学が展開され、肝心の歴史的事実はどうだったのかという検証はまったく行なわれていない。 これは日本だけで異様な発達を遂げた「ウェーバー学」の特徴だが、元祖の大塚は、むしろ西洋経済史の実証からマルクス主義的な「生産力・生産関係」の図式を批判し、(今でいう)起業家精神に資本主義の起源を求めた。そのよりどころにしたのが、ウ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く