2020年9月16日に発足した菅内閣で官房長官に任命された加藤勝信氏。安倍内閣時代、厚生労働大臣として高度プロフェッショナル制度や新型コロナウイルス 対応を巡る国会質疑で計算高く悪質な不誠実答弁を繰り返し、「ご飯論法」(質問に誠実に答えず、意図的に論点をずらして答え、あたかも誠実に答えたかのように装って不都合な事実を隠しておく狡猾な話法)の使い手として悪名高い人物だ。 質問に答えているようで実は答えず、聞き手に意図的に誤解を与えて自らの責任を回避することに長けた加藤氏が政府広報官(スポークスパーソン)である官房長官になってしまったことで、日本政府が発するメッセージを国民はより注意を持って受け止めなければならない。これからも繰り返されるであろう加藤氏の不誠実な受け答えに備えて、本記事では加藤氏のこれまでの不誠実答弁を信号無視話法とこそあど論法の2つの実例を通して振り返りたい。 1例目は、今年