Published 2022/06/19 10:30 (JST) Updated 2022/06/20 14:08 (JST) 黄金と深紅のツートンカラーに流線的なデザインをしたフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)が熊本県内で走行試験を始めたのは2014年4月20日。開発開始から20年を経て、ようやく実用化へ向けて最終段階に入った。 九州新幹線長崎ルートの新幹線区間と在来線区間の両方を通るため、走行中に車軸の幅を変えられる「新幹線では世界初」(国土交通省)の技術だった。山陽新幹線に乗り入れれば、長崎は乗り換えなく広島や新大阪と直接つながる。 だが同11月、車軸が摩耗するなどの不具合が起き、試験は中断。その後も再開のめどは立たず、15年12月、国交省は開発の遅れを理由に、22年の同ルート開業時の量産車導入が困難との見通しを表明した。 当時の知事、中村法道氏(71)は「時間をかければ導