今回の台風10号は偏西風に乗ることができず、九州に上陸しても速度を上げないなど、典型的な台風の進み方とは大きく異なっています。 気象庁の担当者も「日本付近でこれだけ台風の移動速度が遅い状態が続くのは珍しいのではないか」という台風10号。 その要因や背景を取材しました。 「ゆっくり」とした速度 その要因は 気象庁によりますと、台風が日本に接近、上陸する場合は、北緯30度より北へ進むと日本付近の上空を流れる偏西風や太平洋高気圧の縁を回る風に流されて、速度を上げることが一般的です。 今回の台風10号は今月22日にマリアナ諸島付近で発生したあと、時速30キロ程度で北西へ進みましたが、奄美大島の東で「ゆっくり」となりました。 気象庁は時速9キロ以下となると「ゆっくり」と表現し、方向が定まっていないと「ほとんど停滞」と表現します。 29日、鹿児島県に上陸してからも速度は上がらず、時速10キロ前後の状況