1月27日に、三田図書館・情報学会月例研究会の「国立国会図書館の役割と電子書籍・電子雑誌収集実証実験」(発表者:小熊美幸氏(国立国会図書館収集書誌部))に出席した。前に話題にした「書籍のナショナルアーカイブ」の議論を補うものとして、国立国会図書館(NDL)の納本制度に基づくサービスがどうなっているのかについて書いておきたい。これは小熊氏の発表内容とNDLのHP上の公式の見解を前提に、私の独自調査と解釈・意見を加えたものである。 松田政行弁護士の「書籍のナショナルアーカイブ」論においては、Google Books裁判を通して、Googleが少なくとも英語圏の書籍をすべてデジタル化してそこからテキストを取り出し、そこからつくった全文データベースをもとに、全文検索と版面の一部をスニペット表示することを可能にするシステムを提供する合法的な根拠が得られたことが述べられている。そして、日本政府はこれへ