前回(我々は「若手研究者問題」を観測できているか http://egamiday3.seesaa.net/article/362795408.html)の続きで。 前回の要旨をざっくり言うと。 ・大学の籍を離れる若手研究者が、図書館の資料・サービスにアクセスできない。 ・そういうキャリアパスは以前に比べて通例化・固定化していく。 ・それを含め、全体的にユーザ・研究環境・社会全体の変化移ろいを、大学・図書館は観測できてないのでは。 ・若手研究者に限らず学内外のユーザについて、それぞれのニーズとその変化移ろいを理解して、図書館資料・サービスへのアクセスを支援していくべき。 で、じゃあ籍のない人をそこまで"支援"するのは何故か、ていうか、"支援""支援"言うとるけど、支援ってのは何かね、と。 ちょっと前にとあるところでとある人たちと、そういうディスカッションになったことがあったです。大学やその図
古書通ならバ、ここ数ヶ月といふもの、美作タロー氏のファイルが月の輪さん経由で売り出されているのを知ってをることだらう。 ミマサカさんといへば、著作権の専門家といふことになってをる。 パソコンの無い時代、専門家といふのは図書よりも小さい情報単位の紙情報を自在に操れる人であった。 逆にいへば、専門家といはれる人であってみれば、なんらかの形でファイリングをしていたといってよい。 たとえば、三鬼, 陽之助, 1907-2002 || ミキ, ヨウノスケ。 私の書斎は、私の性格を反映、まさに雑然としている。〜いささか自慢できるのは、五百人に近い、財界人に関するスクラップ箱である。これは、十年近く、二人の助手を使い整理している。時々、外部の連中からも、珍重がられている。(三鬼陽之助「雑然たる書斎(私の書斎 20)」『中央公論』〓 ね。そうでしょ。 日本風に、スクラップ・ブック(貼り混ぜ帖)一本槍だった
2013年5月23日、東京都立図書館が、「TOKYOアーカイブ」を公開しました。東京都立図書館がデジタル化した江戸・東京関係資料の画像およそ16,000点を8つのカテゴリに分けて掲載しており、このうち、「江戸・東京の災害記録」カテゴリでは、安政の大地震や関東大震災など、江戸・東京の災害に関する資料が公開されているとのことです。 「東京都立図書館デジタルアーカイブ(TOKYOアーカイブ)」を開設しました。(東京都立図書館, 2013/5/23付け) http://www.library.metro.tokyo.jp/home/news/tabid/2287/Default.aspx?itemid=651 TOKYOアーカイブ http://archive.library.metro.tokyo.jp/ 「東京都立図書館デジタルアーカイブ(TOKYOアーカイブ)」の開設(東京都, 2013/5
2013年5月23日、英国図書館(BL)が、英国に対するBLの経済貢献に関する最新評価のレポートを発表しました。利用者や社会全体にBLがもたらす経済価値を調査したもので、前回BLがこの種の調査を行ったのは2003年になります。 記事によると、BLがもたらす経済価値は、経費のほぼ5倍とのことです。また、BLはこの調査結果を内部計画や経営計画プロセスの報告に使用するとのことです。 Increasing our value(BL)(レポートダウンロードページ) http://www.bl.uk/aboutus/stratpolprog/increasingvalue/index.html British Library publishes updated economic evaluation(BL 2013/5/23付け) http://pressandpolicy.bl.uk/Press-R
カナダ国立図書館・文書館(LAC)の館長キャロン(Daniel J. Caron)氏が辞意を表明したことが報道で伝えられていますが、これに関し、カナダ図書館協会(CLA)がWayne Wouters枢密院書記官宛てに送付した書簡を、またカナダ研究図書館協会(CARL)がハーパー(Stephen Harper)首相に宛てた書簡を公開しています。いずれも、次期館長の選定にあたっては、図書館及びアーカイブに精通した人材を配置することを求めています。 なお、報道では、2013年5月15日にキャロン館長が職員向けのメールで辞意を表明したことが報じられおり、LACもこれを認めているとのことですが、プレスリリース等はまだ出されていないようです。 Open letter to Stephen Harper on LAC: Mr. Prime Minister, don’t forget to consul
2013年5月7日、イングランド芸術評議会は、英国および同国内の地域経済に文化・芸術がどの程度貢献しているのかを調査したレポート“The contribution of the arts and culture to the national economy”を公開しました。調査はACEが委託したCentre for Economics and Business Researchにより行われました。 主な結果として以下が挙げられています。 ・文化・芸術は英国のGDPの0.4%を占める。文化・芸術分野に対する投資は、財政支出の0.1%にも満たないことから、十分な利益を得ている。 ・文化・芸術は、2011年には124億ポンドの粗利益と59億ポンドのGVA(粗付加価値)を生む大きな分野である。 ・英国を訪れる観光客が毎年文化・芸術に対して直接“おとす”お金は、少なくとも8億5,600万ポンドにな
From the Press Association (via Yahoo News UK): The BBC has scrapped a multimillion-pound attempt to create an internal digital archive after director-general Tony Hall said the scheme had “wasted a huge amount of licence fee payers’ money”. The Digital Media Initiative (DMI) has cost the corporation £98.4 million [$184.4 million/USD] since it was started in 2008. Mr Hall said: “The DMI project ha
ブログ更新をしばらく怠っていた。 この間の政治的できごとを振り返って、現段階における個人的な総括と見通しを書き留めておきたい。 4月23日の参院予算委員会で、安倍首相は「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない。国と国との関係でどちらから見るかで違う」と発言し、これが内外に大きな波紋を呼んだ。 これは前日22日に行った「戦前の日本による植民地支配と侵略」について謝罪した村山富市首相「談話」(1995年)について「安倍内閣として、村山談話をそのまま継承しているわけではない」(参院予算委)とした答弁を承けたものである。 日本が中国大陸や朝鮮半島で行ったことは「侵略」であるかどうかは当事国によって解釈が違う。だから、中国韓国は侵略だと言うが、日本はそれに同意しないという、村山談話の歴史認識を180度転換する重大な発言であった。 中国韓国がこれに異を唱えるのはいつものことだが、今回例外的だっ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く