東京大学(東大)は、原子配列の乱れである転位が金ナノ配線内部を移動するときに、大きなノイズを発生することを発見したと発表した。同成果は、同大生産技術研究所の石田忠 特任助教(現在は東京工業大学 大学院総合理工学研究科 助教)、東京工業大学フロンティア研究機構の角嶋邦之 准教授、東大生産技術研究所の溝口照康 准教授、同大生産技術研究所の藤田博之 教授らによる成果で、英論文誌「Scientific Reports」に掲載された。 半導体プロセスの微細化により電子機器の多機能・高性能化が実現されてきており、最先端プロセスでは20nmを切ろうかというところまで到達している。今後も高性能化に向けたさらなるプロセスの微細化が求められるが、20nmを切るような極微細な世界では、デバイスを構成する原子数そのものが少なくなるため、従来では問題にならなかったような原子サイズレベルの乱れがデバイス全体に大きな影