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ダウン症に関するtuffgongのブックマーク (21)

  • どこかにはいるけど、ここにはいない弟|岸田奈美|NamiKishida

    その時、わたしは、ケーキを選んでいた。 爆裂においしいケーキのために、わざわざ隣の市まで車を走らせ、行列に並んだのである。 「なー、なー!どれにする?」 一緒に来たはずの母を振り返ると、なにやら電話をしていた。 「良太が……」 電話を切った母が、わが弟の名前を出す。 「いなくなったって……」 ケ、ケーキを目前に、よりにもよって今、そんな面倒くさそうな事件が。モンブランに後ろ髪を引かれながら、うわの空で状況を聞いた。 弟は月に二度、移動支援ガイドヘルプというサービスを受けている。ヘルパーさんに付き添ってもらい、映画やカラオケなど、好きな場所へ行けるのだ。 今日は、神戸の中心街・三宮に行っていた。地下街の人混みのなかで、ヘルパーさんが弟を見失って、うっかりはぐれてしまったそうだ。 迷子。 いや、28歳ともなれば、もはや子ではない。 迷男。 「まだ見つからへんねんて」 青ざめる母。 「電話や、電

    どこかにはいるけど、ここにはいない弟|岸田奈美|NamiKishida
  • ダウン症の俳優・吉田葵(17) 「七実ちゃんが言えなかった」プロのダウン症俳優が生まれた瞬間 | 女性自身

    俳優のザック・ゴッツァーゲンはアカデミー賞授賞式でプレゼンターを務め、モデルのマデリン・スチュアートはニューヨークのランウェイを闊歩、ジェイミー・ブルーワーは人気ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー』の常連キャストに……。 アメリカではダウン症でありながらさまざまな分野で活躍するセレブは多い。そして日でも、一人の“ダウン症のあるスター”が生まれようとしている。(全3回、前編) ■「障がいのある役は、その当事者が演じる」エンタメ界に変化が 「タカシく~ん!」 「お、でらちゃん! 耳タブ、触るか?」 巨匠、ヴィム・ヴェンダース監督による現在公開中の映画『PERFECT DAYS』。同作でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した役所広司(68)が演じる平山は、タカシ(柄時生)の耳タブを触りに来る不思議な少年を穏やかな表情で見つめる。 この映画で“ダウン症の少年”を演じているのが吉田葵(17)

    ダウン症の俳優・吉田葵(17) 「七実ちゃんが言えなかった」プロのダウン症俳優が生まれた瞬間 | 女性自身
  • 知的障害を持つお子さんのお金の管理は「親名義」のほうが良い場合がある→子どもの貯金額が多すぎてグループホームを断られた例も

    稲倉サナ @InakuraSana ライター・エディター。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。息子は重度知的障害、自閉症、行動障害と、複合的に問題山積み。親亡き後に子供がお金に困らない仕組みを考えるためにFP2級を独学で取得しました。2023年宅建士の試験に合格。 #重度知的障害 #自閉症 #発達障害 https://t.co/z3jKlZZXeo 稲倉サナ @InakuraSana お金の話ついでに。 私はファイナンシャルプランナー2級の資格を持っているので、障害児の将来のお金について質問されることがあるんだけども。 中度~重度の知的障害があり、お金の管理を自分でできない子の場合は、子供名義の資産は残さない方がいいと思う。 子供に与えるつもりのお金は親名義で。

    知的障害を持つお子さんのお金の管理は「親名義」のほうが良い場合がある→子どもの貯金額が多すぎてグループホームを断られた例も
  • 国道沿いで、だいじょうぶ100回|岸田奈美|NamiKishida

    子どものころ、大人気のお歌があった。 「奈美ちゃん、奈美ちゃん、どっこですか〜♪」 先生が歌えば、 「ここでっす、ここでっす、ここにいます〜っ♪」 子どもらは大喜びで、返事をする。 母が歌う。 「良太くん、良太くん、どっこですか〜♪」 弟はいつもどこかにいたけど、それは絶対に、ここではなかった。 ジッとしてられない弟だった。 だまってられない弟だった。 保育園でも、小学校でも、歩道でも、公園でも、どこでも無尽蔵に跳ねまわっていた。軌道がまったく読めないので、スーパーボールみたいだ。 捕まえられるのは、母だけ。 母が弟を取り押さえるときの爆発的な初速は、ご近所の間で「神戸市北区のフローレンス・グリフィス・ジョイナー」と褒め称えられていた。 小学校へ入学すると、弟はさらに速く、そして給によって重くなり、体当たりでしか止められなくなった。 母はまもなく「神戸市北区のリーチマイケル」の称号も得た

    国道沿いで、だいじょうぶ100回|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2023/06/09
    何があった?
  • 100年後に“不幸”なわたしへ (コテンラジオ〜障害者の歴史〜)|岸田奈美|NamiKishida

    「うちの子は、良太くんみたいにはなれへんと思うから……」 先週はるばる山を越えてサイン会に来てくれた友人が、ポロッとこぼした一言が突き刺さった。 良太とはわたしの弟だ。ダウン症で知的障害がある。友人の3歳になる娘さんも同じだった。 「良太が3歳やったときより、ずっとお利口さんに見えるで」 それでも、友人の顔は曇ったままだ。 「この子な、人にあんまり興味がないねん。おしゃべりもほとんどない。わたしにとってはカワイイけど、わたしがおらんところで、誰からも愛してもらわれへんかったらどないしようって想像すると、怖くなる……」 困らせてごめんと泣きそうに謝る友人を見て、わたしはうまい返事がとうとう見当たらなかった。 彼女に手を引かれる娘さんは、じっと窓の外を走る電車を見つめる瞳は、あんなにも愛しかったのに。 弟との日々を書くことは楽しく、読んでくれる人がいるのは嬉しい。いつか弟がひとりで生きていくか

    100年後に“不幸”なわたしへ (コテンラジオ〜障害者の歴史〜)|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2023/02/25
    愛は裏切るけれど親切は裏切らない。世間はかなり親切ですよ
  • 公益財団法人 日本ダウン症協会|調査研究事業

    tuffgong
    tuffgong 2023/02/01
    ダウン症のある方たちの生活実態と、ともに生きる親の主観的幸福度に関する調査
  • 「新型出生前診断」普及で 染色体疾患が急増の米国、 親はどう行動すべきか?

    illustration sources: National Human Genome Research Institute What to expect when you’re expecting an extra X or Y chromosome 「新型出生前診断」普及で 染色体疾患が急増の米国、 親はどう行動すべきか? 出生前の遺伝子検査が標準的な妊婦健診として普及している米国では、これから産まれてくる子どもの性染色体異常が見つかることが増えてきている。しかし性染色体異常によって、家族と子どもに何が起きるのかを正しく知らせてくれる医師は少なく、不安を与えている。 by Bonnie Rochman2022.10.12 2 10 妊娠9週目のときのことだ。オリーの母親であるケイティは、米国コロラド州ボルダーのかかりつけの産婦人科で、新型の出生前血液検査を受けた。検査ではダウン症候群や

    「新型出生前診断」普及で 染色体疾患が急増の米国、 親はどう行動すべきか?
  • 家を出るダウン症の弟にはなむけをしたら、えらいことになった(総集編)|岸田奈美|NamiKishida

    キナリ★マガジンで5ヶ月間、10万文字にわたって連載してきた「姉のはなむけ日記」を、9000文字にギュッとして書いた総集編です。全文、無料で読めます。 ゾッとした。 この二年間で、ばあちゃんは認知症になって施設で暮らしはじめ、車いすに乗っている母は心内膜炎で死にかけ、わたしは会社をやめて作家業についた。 ダウン症で4歳下の弟だけは、実家で暮らし、福祉作業所へ通って手仕事をし、マイペースを貫いていた。 ふと立ち止まって、ゾッとしたのは。 この先、わたしや母の身になにかあれば、弟がひとりぼっちになるということ。 わたしですら、ばあちゃんの介護がはじまったとき、役所で福祉の手続きをしたらあまりに面倒でややこしく、泡吹いて倒れそうになったのだ。 障害があってうまく話せない弟は、ちゃんと頼れるんだろうか。 いざというときに頼れる先は、多いほうがいい。弟は26歳。いい人間関係ををつくるには時間がいるの

    家を出るダウン症の弟にはなむけをしたら、えらいことになった(総集編)|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2022/09/11
    書籍化を希望していたが、こうきたか岸田
  • 夕暮れの大脱走(姉のはなむけ日記/第15話)|岸田奈美|NamiKishida

    三週目のグループホーム体験入居が、はじまる。 週末、いったん実家へ帰ってきた弟が、ふらつきながら部屋を出てきた。足がもつれている。とはいえ、どう見てもわざとなので、もつれるというか、小粋なステップを踏んでいる。 「ちょっと、なんかぼく、しんどいねん」 「しんどいん?」 「ねつあるねん」 「マジか。体温計はかったるわ!」 「いいねん、いいねん」 弟は、小粋なステップでわたしの横をすり抜けていく。テレビ台の小さな引き出しから、薬の箱を取り出した。 「くすり、のむねん」 箱に入った錠剤をぽろぽろと手のひらで受けて、お茶と一緒に飲み込む。すこし間があって、弟がハアーッと重いため息をつく。 「しんどいねん、ねつが。やすみます」 そうか。しんどいのか。 その薬はビオフェルミン(整腸剤)やけどな。脇に体温計を挟んでみたが、平熱だった。 一連の行動が、母には覚えがあった。 何年か前、福祉作業所にちょうど通

    夕暮れの大脱走(姉のはなむけ日記/第15話)|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2022/07/17
    家族が一つの目標に向かってそれぞれに不安を抱え、周囲の支えも得ながら、乗り越えようとしている。こうなってくると早かったのかなとも感じるけど今だったのだろうなあ。現在進行系のところ不謹慎だが書籍化希望
  • ギンギラギンの26歳男児(姉のはなむけ日記/第14話)|岸田奈美|NamiKishida

    体験入居中のグループホームへ、もう行かないと宣言する弟。いままでの苦労が水のバブルになるやも。 あせってはいけない。 「なんで行きたくないん?」 「もう、あかん、っていわれます」 「あかんって、なにがや」 「スマホで、でんわしたら、あかんって、いわれます」 実際は「あっ、いやあ、スマホが」「でんわ、あかんって」「いわれる、あかん」「だめ、スマホ」とか、もそもそ説明していた。 弟は、昨年に母が入院をしたのをきっかけに、スマホを持ってる。グループホームに体験入居してる他の人たちは持ってないかもしれないし、みんなの前でスマホを使うのは、あかんのかしら。 そんなこと、中谷のとっつぁん、言ってたっけな。 いや、違うやん。 弟、深夜2時くらいに、わたしに電話かけてきとるわ。寝られへんから不安とかじゃなく、夜9時に居眠りしてもうたがゆえにパッと目覚めた弟による、暇つぶしの電話。 「それは……夜中にスマホ

    ギンギラギンの26歳男児(姉のはなむけ日記/第14話)|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2022/07/15
    先が気になるが……
  • ボケ続ける世界で生きてゆく(姉のはなむけ日記/第10話)|岸田奈美|NamiKishida

    課題がポンポコと出てくる新しいグループホームに、弟を送り出してよいものか。 どんだけ悩んだって、朝はやってくるのである。 別府の朝だ。 ところで、別府の夜に巻き戻すと、こんな感じだった。 日中のキッズたちを別府へと駆り立てる!夢の楽園! 杉乃井ホテルだ! その設備のワンダーランド具合からそこそこお値段が張るのであるが、キナリ★マガジンの購読料をブッ込ませてもらった。やっててよかったキナリ★マガジン。腹が減っては車は買えぬ。 このブッフェの目玉は、カニべ放題。あまりの出血大サービスに、カニだって勘弁してくれと願ってる。 800席近い巨大なブッフェ会場には、どこもかしこも、家族たちが目を血走らせてカニをべている。カニ以外のものを腹に入れてなるものかという己に課した制約すら見える。言っちゃ悪いけど、あんたらは当にそこまでしてカニがべたいのか。 「お事中、すみませ〜ん!ちょっとお写真、

    ボケ続ける世界で生きてゆく(姉のはなむけ日記/第10話)|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2022/06/08
    職場で読んで涙腺がダメになった。“言葉じゃないもので、世界を見ようとしていた”全くそのとおりだ。皆さんからすると光の速度くらいで周囲が動いていて、全くついていけない世界に居場所を作らないといけない。
  • ぐちゃぐちゃのお子様ランチ(姉のはなむけ日記/第9話)|岸田奈美|NamiKishida

    近隣住民の人に、管理責任者である中谷のとっつぁんが早速、話を聞きに行ってくれた。 「車、いつ乗れるんかなあ」 そんな緊迫した状況はつゆ知らず、弟は別府の温泉でホクホクになっていたのだった。 ポペンッ。 スマホの通知が鳴る。中谷のとっつぁんからだった。障害者は気持ち悪い、という言葉が蘇ってボディーブローをくらったような心地になったわたしは、スマホを触るまで一度えずいた。グエェ。 「事情を聞いてきて、まあ、ひとまず、反対されている理由がわかりました」 中谷のとっつぁんが教えてくれたことには。 なんと、障害のある人が、先にあちらのご自宅を訪れていたというのだ。 わたしはてっきり、会ったこともない入居者たちに「気持ち悪い」とイチャモンをつけているんだと思っていたので、びっくりした。 グループホームは、入居を希望する人のために、見学の時間を設けている。 弟が中谷さんと初めて会う、少し前。 その日も、

    ぐちゃぐちゃのお子様ランチ(姉のはなむけ日記/第9話)|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2022/05/31
    単行本になったら買ってしまうな
  • 障害があるとわかって、この子を迎えた~ダウン症~ | NHK | WEB特集

    ダウン症の妹がいる私(筆者)は、両親から「もし障害のことが分かっていたら、産めなかったかもしれない」と聞いて衝撃を受けた。 おなかの赤ちゃんに障害があるとわかった人のうち、9割が中絶を選んでいるという新型出生前検査=NIPT。 決断を迫られた親たちを取材する中で、検査で障害が分かっても産むことを選んだ夫婦に出会った。 決め手は、夫婦が“音”で話し合えたことだったという。 (おはよう日ディレクター 植村優香)

    障害があるとわかって、この子を迎えた~ダウン症~ | NHK | WEB特集
    tuffgong
    tuffgong 2022/01/29
    “このNPOでは、相談にきた人たちが選んだどんな決断も尊重することを大切にしているという”一応先輩でもある立場だが全く同じ気持ち。選択を尊重し、私にできる声掛けがあればそれをする。
  • Amazonインスタント・ビデオ

    1970年、ボストン近郊にある名門バートン校。誰もが家族の待つ家に帰り、クリスマスと新年を過ごす。しかし、留まらざるを得ない者もいた。生真面目で融通が利かず、生徒からも教師仲間からも嫌われている古代史の教師ハナムは冬休み返上で、寮で過ごすことに。勉強はできるが反抗的な生徒アンガスは母と過ごすセント・キッツ島を楽しみにしていたが、母に冷たくあしらわれ寮に残ることを余儀なくされる。そして、ベトナム戦争でひとり息子カーティスを失ったばかりの料理長メアリーは息子と最後に過ごした学校で年を越すため残る。孤独な彼らにはそれぞれに他者に心を開かない理由がある。雪に閉ざされた学校で、反発し合いながらも、彼らの関係は少しずつ変化してゆく----。

  • 妹が生まれなかったかもしれない世界~出生前検査~ | NHK | WEB特集

    「検査を受けていたら、彩英(さえ)は今いなかったかもしれない」 私は、両親から衝撃的なことばを聞いた。ダウン症の妹のことだった。いま、新型出生前検査=NIPTを受けた人のうち胎児にダウン症などの障害がある可能性が高いとわかった人の9割は出産を諦めている。命を選ぶとはどういうことなのだろう。私は、決断を迫られた女性たちに話を聞くことにした。 (おはよう日ディレクター 植村優香) 3姉妹の長女の私は、9歳年が離れた末っ子の妹・彩英(18)をかわいがってきた。 東京で働く私が福岡に帰省するのを、彩英はいつも楽しみにしてくれている。 最近、彩英はスマホを覚えた。 新幹線で帰る私の現在地を「今は何県?」と逐一確認してくるメッセージがおもしろくて、私はつい車内で笑ってしまった。 家族と迎えた正月、一緒に近所の神社に初詣に行って、おせちべて…。 私たち家族にとって、ダウン症の彩英がいるのは、当たり

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  • 弟が大金を稼いだので、なにに使うかと思ったら|岸田奈美|NamiKishida

    岸田家の歴史を揺るがす大事件が起きた。 わが弟が、莫大なお金を稼いだのである。 大金とは、彼が三十年働いて手にするはずの金額だ。 それを数時間で。 田舎の片隅にある剥がれたフローリングの我が家から、絶世の富豪が爆誕した。血統書のない梅吉(犬)も、高貴なチャウチャウに見えてくる。 弟は生まれつきダウン症なので、障害のある人が集まる福祉作業所で、平日の朝から夕方まで働いており、日給は500円だけど昼が450円なので、手取りは50円だということは、一旦、横に置いておく。 富豪が爆誕したのだ。 (※賃金は弟の障害の程度、作業所が受注できる業務の量、通っている人数などの兼ね合いがあり、弟も働くというよりは、みんなで喋ったり、散歩したりすることをなによりの目的にして通ってるので、ゆるく受け入れてくださる福祉作業所のみなさまにとても感謝しています) さて、その気になる稼ぎ方であるが。 手書きカレンダー

    弟が大金を稼いだので、なにに使うかと思ったら|岸田奈美|NamiKishida
    tuffgong
    tuffgong 2021/10/19
    こんなアホな姉で大変じゃの。知らんけど
  • 「車椅子の母の手で操縦するクルマとか、障害のある弟がコンビニで出遭った奇跡とか…」 岸田奈美が障害のある家族と暮らして気付いた人間の“本能” | 文春オンライン

    SEKAI NO OWARIのメンバーのSaoriさんとして活動し、そして作家であり、子育て真っ最中でもある藤崎彩織さんが、日々のあれこれに悩みながらなんとか前へ進もうと綴った文章をまとめた『ねじねじ録』を刊行。 これを読んでぜひ感想を伝えたい! と進み出たのは、『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』などの著作やSNSで人気の作家・岸田奈美さん。 いま最も広く共感を呼んでいる稀代の書き手ふたりの対談を、ここに。(全2回の2回目。前編を読む) ◆ ◆ ◆ なんであんなに家族の仲がいいのか 岸田 でも彩織さんの話には、いつもほのかに明るい希望が差しているのを感じます。見落としそうなささやかな希望ですけど、それがちょっとずつ見えてくるのがおもしろい。これはクセになる感覚ですよ。深夜に5分だけやってる、めっちゃ暗いのにシュールで笑えるテレビ番組みたいで。そんな番組あるかわかりません

    「車椅子の母の手で操縦するクルマとか、障害のある弟がコンビニで出遭った奇跡とか…」 岸田奈美が障害のある家族と暮らして気付いた人間の“本能” | 文春オンライン
  • 「仕事がなかったら、子ども無事に産めるのかなと心配し過ぎてどうにかなっていた」 “傷つきやすい”藤崎彩織のエッセイは、なぜ妙に“ご近所にいる人”っぽいのか(文春オンライン) - Yahoo!ニュース

  • いなくなった、あの人のこと|岸田奈美|NamiKishida

    今年の3月ごろ、足を運ぶのにダントツで気が重い場所は、役所だった。 母が感染性心内膜炎というやばい病気で入院。 祖母の物忘れが急加速し、介護認定。 ダウン症の弟と祖母が一緒になるとトム&ジェリーからユーモアを抜いたような様相になることが増えたので、弟のグループホーム入居。 十年も精神病院で過ごしていた祖父が亡くなったので、相続。 わたしが東京から神戸へ出戻ることになったので、引っ越し。 一気に押し寄せてきたので、事あるごとにわたしは役所に行っていた。クエストを進行しに行ったはずが、なぜかいつもクエストを受注して帰ってきたような気がする。 書類を作るための書類に押す印鑑を証明するための書類を作るから、家に郵送する書類と他の書類を集めてもう一度来てね、みたいな。ドラクエの石板集めの方がまだ簡単。 でも、手続きが面倒というだけで、気が重かったわけじゃない。 手続きって、お金をもらうことでもあるか

    いなくなった、あの人のこと|岸田奈美|NamiKishida
  • 思い込みの呪いと、4000字の魔法|岸田 奈美

    「奈美と結婚しても、ダウン症の弟くんの面倒を見る自信がない」 高校生の時、付き合っていた彼氏が言った。 ショックだったのは。 明るかった彼の、思いつめたような表情でも。 とつぜん切り出された、将来の話でも。 障害のある弟を、否定されたことでもなかった。 っていうか結婚とか急になにを言い出してんねん、どうしてん。 なにより「弟は私に面倒をかける存在で、私がその面倒を見なければならない」と思われたことがショックだった。 今まで、弟を面倒だと考えたことがない。 そりゃ弟は、人よりもの覚えが遅いし。 しゃべるのは下手だし。 こだわりも強い。 でもそれは「算数が苦手」とか「身体が硬い」とかと、同じじゃないのか。 お釣りの計算くらい私がやるし、側溝にボールが詰まったらこの可憐な身をよじって私がヒョイと取りに行きゃいい。 それらの行為を「面倒」と言うならば。 むしろ、面倒をかけているのは私だ。 私の2万

    思い込みの呪いと、4000字の魔法|岸田 奈美
    tuffgong
    tuffgong 2020/05/05
    人は何につけ思い込みに操作されるものなのかな。