人目を惹く白毛馬による偉業は、競馬という枠を超えて大きく注目され、その日19時からの『NHKニュース7』でも報じられた。桜花賞とはいえ、競馬の結果が同番組で取り上げられるのは極めてまれなことだ。 いままで“強い白毛”がいなかった理由 ではなぜ、強い白毛馬がこれまで現れなかったのか? 「1990年代までに生まれた日本の競走馬の中でも白毛は圧倒的に少なく、8頭だけです(突然変異4、遺伝4)。そのうち中央競馬で走った4頭は、すべて未勝利に終わりました。白毛は弱い、白毛は走らない。そういったイメージがついたのは、この頃の印象でしょう。種牡馬や繁殖牝馬になれた白毛馬にしても、白毛の遺伝の有無など実験的な目的が主で、必ずしも強い馬を作る意味ではありませんでした。結局、絶対数が少ないので、強い白毛馬が出る確率も非常に低かったのです」(『日刊スポーツ』レース部長の岡山俊明氏) 2000年以降となると昨年ま