タグ

ブックマーク / natrom.hatenablog.com (12)

  • シックハウス症候群と化学物質過敏症は異なる - NATROMのブログ

    「化学物質過敏症」という疾患概念は公的には認められておらず、盲検法による負荷テストでは化学物質曝露と症状の関連は確認できません。化学物質過敏症とされる患者さんの症状が誘発される原因は化学物質ではないことが示唆されます。こうした化学物質過敏症の疾患概念に懐疑的な記事を書くと、「そうは言っても私は化学物質によって体調が悪化した」という声が寄せられます。 化学物質によって体調が悪化する患者さんの存在は否定していません。新築した家の建築材料や壁紙から出る化学物質(揮発性有機化合物)によって生じるシックハウス症候群はその典型的な事例です。お酒の強さに個人差があるように、特定の化学物質に対する耐性に個人差があることは当然のことです。Aさんには問題ない濃度の化学物質でもBさんには症状を引き起こすかもしれません。なお、化学物質だけではなくダニや真菌もシックハウス症候群の原因になります。 海外ではオフィスビ

    シックハウス症候群と化学物質過敏症は異なる - NATROMのブログ
  • 有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ

    平岡厚さんとHPVワクチンの安全性に関する対話をはじめたわけ 2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。平岡さんは『HPVワクチン論争を再考する 推進派の主張の問題点を中心に』といった和文論文にて「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」しておられます。 一方で、HPVワクチンは安全で効果的というのが世界中の専門家のコンセンサスです。私の知る限りではHPVワクチンの定期接種が薬害の疑いのために中止になった国はありません。日においても、定期接種は中止にはなっておらず、積極的な勧奨が差し控えられていた過ぎません。それでもWHOから「乏しい証拠に基づいた政策決定」だとして名指しで日は批判されました。その後、日でも2022年から積極的勧奨は再開されました。「相当規模の薬害」の存在を

    有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ
  • 世界はゆっくりと良くなっている 日本の年齢別がん死亡率の推移 - NATROMのブログ

    において、がんは死因順位の第1位である。がんにかかる人やがんで死ぬ人をゼロにすることはできないが、医学は進歩し、予防法も治療法も改善している。全世界でも日でも、年齢別がん死亡率や年齢調整がん死亡率は徐々に減少している。ここでは日の年齢別がん死亡率の推移をグラフで紹介しよう。引用はすべて■Cancer Over Timeから。 日の小児のがん死亡率は減少している すべてのがんの死亡率でみると、日の小児(0歳~14歳)のがん死亡率は、男女ともに1970年ごろをピークに、以降は減少し続けている。小児には白血病やリンパ腫などの血液系の悪性腫瘍が多い。これらのがんに対する化学療法(抗がん剤治療)は大きく進歩している。 日の0~14歳の全がん粗死亡率(10万人年あたり)の推移、男女のAYA世代のがん死亡率は減少している AYA世代とはAdolescent and Young Adu

    世界はゆっくりと良くなっている 日本の年齢別がん死亡率の推移 - NATROMのブログ
    twilightmoon99
    twilightmoon99 2023/06/06
    「先進国における粗死亡率の傾向の違いは高齢化の程度の違いを反映しているに過ぎない。」
  • エナジードリンクの過量摂取で脳は溶けるか? - NATROMのブログ

    「エナジードリンクを飲み過ぎると脳が溶けると聞いたことがあるが当か?」というご質問をいただきました。いい質問だと思います。エナジードリンクは、カフェインやビタミンなどが入った清涼飲料水です。一般に市販されているものですから通常の使用量であればそうそう大きな害はなさそうですが、大量に摂取すると何か有害なことが起きるのではないか、というのは合理的な懐疑です。簡単に答えだけを教えてもいいのですが、せっかくですから、私がどうやって情報を収集しているのかの過程も合わせてご説明します。 まずはざっくりインターネットで検索する 「脳が溶ける」というのは正確な医学用語ではありませんので医学論文検索には使えません。そこで、最初は「エナジードリンク 脳が溶ける」でネット検索します。GoogleでもBingでもかまいません。すると、アメリカ合衆国において、日常的に大量のエナジードリンクを摂取していたオーバーワ

    エナジードリンクの過量摂取で脳は溶けるか? - NATROMのブログ
  • 「血圧200を放っておいたが問題なかった」などと放言する医者を信じてはいけない! - NATROMのブログ

    プレジデント2022.10.14号で「信じてはいけない!健康診断、医者、クスリ 最新版・コロナ対応 病院に頼らない生き方」という特集が組まれ、養老孟司氏と和田秀樹氏の対談が掲載されました。その対談から和田氏の発言部分を引用したツイートが6000件以上のリツイート、1.6万件以上の「いいね」がされました。 これ、もう答え出てるじゃん。 プレジデント 2022.10.14号 和田秀樹氏 pic.twitter.com/AW5M7xfsCK— のりのりもふもふ (@SFtFQjTAUuQzPVF) October 6, 2022 引用された和田氏の発言は「財政破綻した夕張市が結果的に社会実験になりました。市民病院が廃院になって、19床の診療所だけになり、しかも無料バス廃止で通院に1000円かかるようになり、多くの人が医者にかかれなくなった。市民の健康状態は悪化するのかと思われたが、ほとんどの病気

    「血圧200を放っておいたが問題なかった」などと放言する医者を信じてはいけない! - NATROMのブログ
    twilightmoon99
    twilightmoon99 2022/11/01
    お受験業界にイッチョカミしてたのを最後にしばらく名前を耳にしてなかったが、いつの間にか暗黒面におちてたのか、和田某🌀ww
  • 乳がん検診と子宮頸がん検診が毎年ではなく2年に1回なのはなぜか? - NATROMのブログ

    名古屋市会議員の塚つよし氏が、子宮頸がん検診と乳がん検診の検診間隔が2年に1回の隔年であり、毎年がダメな理由についての説明を求めるツイートをしておられました。よい質問だと思います。ツイッターでもお答えしましたが、ブログでも解説いたします。 https://t.co/ChBE8Ph1fK 名古屋市の #がん検診 推進事業において #乳がん と #子宮がん は検診回数を「2年に1回」の隔年に制限されています。厚生労働省の委員会指針が根拠で職員の方と電話で話しましたが「毎年がダメな理由」が判然としない。 だれか説明できませんか?#塚つよし#名古屋市中区— 塚つよし 名古屋市会議員 (中区選出)立憲民主党 (@1192mizuho) July 29, 2022 端的に言えば現在の日で行われている子宮頸がん検診と乳がん検診は、毎年の検診を行っても、隔年の検診と比べて、検診による害が大きくなる

    乳がん検診と子宮頸がん検診が毎年ではなく2年に1回なのはなぜか? - NATROMのブログ
  • 「がん死亡数が増え続けているのは先進国では日本だけ」は誤り - NATROMのブログ

    がんに関する不正確な情報の一つに「がん死亡数が増え続けているのは先進国では日だけ」「がん死亡数は欧米では減っているが日だけ増加し続けている」というものがある。「抗がん剤は害しかない」「がん検診は無駄だ」「残留農薬や添加物が多い事が原因だ」とかいったニセ医学的な主張と同時に言われていることもしばしばだ*1。 日のがん死亡数増加の主因は高齢化である。他の要因が変わらなくても高齢者の人口が増えれば、がんで死亡する人の数は増える。生活習慣や公衆衛生、医療環境が改善され、他の病気でなかなか死ななくなる一方で少子化が進み、人口全体が高齢化すると、相対的にがんの死亡数や粗死亡率*2は増える。 一方、高齢化の影響を補正した年齢調整死亡率は、他の先進国と同じく、日でも減少している。ただ、「がん死亡数が増え続けているのは先進国では日だけ」というデマに対抗して高齢化の影響を持ちだすと、「他の先進国で

    「がん死亡数が増え続けているのは先進国では日本だけ」は誤り - NATROMのブログ
  • 裁判事例から学ぶ健康情報の読み方 - NATROMのブログ

    はじめに サプリメントや健康品を摂取している患者さんはたくさんいらっしゃいます。サプリメントや健康品は肝障害などの副作用がまれながら生じることもある上に、多くは効果があるかどうかわかっていませんので、臨床医としてはあまりお勧めできません。一方で、安心感が得られるといったメリットもありますので、臨床の現場ではあまりに高価でないものは消極的に容認されているといったところです。 サプリメント・健康品は医薬品ではありませんので、効果効能を謳って販売することは法律に触れます。しかし、あからさまに効果効能を謳うことなく、しかしあたかも効果効能があるかのように消費者に誤認させる宣伝方法がしばしば使われています。そうした宣伝に対して、専門家が「科学的に効能が実証されたとは言えない」とメディアで注意を促すことは有用だと私は考えます。 ところが、ある企業が販売している飲料水(仮に「A飲料水」としましょう

    裁判事例から学ぶ健康情報の読み方 - NATROMのブログ
    twilightmoon99
    twilightmoon99 2021/09/17
    「大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)」とその「臨床試験登録システム(UMIN-CTR)」の存在をまなんだ✨ …まぁ、今後の人生で再会することはないとおもうが🌷
  • 「コロラド先生」のツイッターアカウント凍結と過去の発言について - NATROMのブログ

    積極的にHPVワクチンや新型コロナウイルス感染症について情報を発信していた「コロラド先生」*1のツイッターアカウントが凍結されたようである。異邦人氏のツイートを引用する。 コロナについて科学的見地から徹頭徹尾データに基づき素晴らしい発信を続けていたコロラド先生(@BB45_Colorado)のアカウントが、あろう事か凍結されてしまったようで閉口せざるを得ない。余りにも理不尽で暗澹たる気持ちにさせられる。コロナ死者数を嘲笑う人間が野放しでコレか。— 異邦人 (@Narodovlastiye) May 24, 2021 「徹頭徹尾データに基づき素晴らしい発信」をしていたかどうかについては大いに疑問だが、アカウント凍結は私にとって残念なことである。というのも、BB45_Colorado氏は過去にHPVワクチンについてきわめて問題のある発言をしていたが、その検証が困難になったからだ。わかっている範

    「コロラド先生」のツイッターアカウント凍結と過去の発言について - NATROMのブログ
    twilightmoon99
    twilightmoon99 2021/05/25
    2018年の暮から2019年のはじめごろは対潜哨戒機のTACCO気どりのご発言もたれながしてましたねぇ…。池田💩夫の座(なんにでもイッチョカミ業)でもねらってたんでしょうか❓ いずれにせよ…、南無🙏📿
  • 新しいニセ医学「新型コロナ否認主義」 - NATROMのブログ

    標準的な医学的知見を否定する名誉教授と市議会議員 日野市議会議員の池田としえ氏が、2020年6月8日に「新型コロナに迫る!」 *1と称して議会で質問をしたが、その内容に危惧を覚えたのでここで指摘する。端的に言えば、池田としえ氏は、YouTube等で徳島大学名誉教授・大橋眞氏が主張している「新型コロナウイルスは存在しない」というきわめて根拠に乏しい独自の説に基づいて質問を行った。動画*2を拝聴したところ、大橋眞氏の主張には問題点がいくつもあった。 池田としえ氏のfacebookより。「やはり、新型コロナウィルスは存在しない」。URL:http://archive.vn/SsLPH ほとんどの人がご承知であるが、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は重症の肺炎を引き起こす。しかし、大橋眞氏は標準的な医学的知見を否定し、「PCR検査で測定しているのは、病原性のない常在性ウイルスである可能性

    新しいニセ医学「新型コロナ否認主義」 - NATROMのブログ
    twilightmoon99
    twilightmoon99 2020/06/15
    またあのBBAか…。
  • 新生児へのビタミンK投与をデメリットとみなす「日本おまたぢから協会」代表・立花杏衣加氏 - NATROMのブログ

    2009年に、山口県で、ビタミンKを投与されなかった新生児が硬膜下血腫により死亡した事件がありました。ビタミンKは血液を固める作用のある因子の合成に必要で、ビタミンKが不足すると出血しやすくなります。新生児はとくにビタミンKが不足しやすく、ビタミンKが与えられない母乳育児の新生児の約2000人に1人がビタミンK欠乏性出血症を発症していました。先進国ではほぼ全ての新生児に出血予防のため、ビタミンKが与えられます。日ではシロップ(ケイツーシロップ)として経口投与されます。 2009年の山口県の事件においては、助産師を相手取り、死亡した新生児の母親が損害賠償請求訴訟を起こしました。訴状によれば、助産師は母子手帳にビタミンKシロップを投与したという嘘の記載を行い、その代わりにホメオパシーのレメディ(薬理学的にはただの砂糖玉)を与えていました。助産師が所属していた「ホメオパシー医学協会」は、それま

    新生児へのビタミンK投与をデメリットとみなす「日本おまたぢから協会」代表・立花杏衣加氏 - NATROMのブログ
    twilightmoon99
    twilightmoon99 2015/10/09
    カルト(あるいはオカルト)団体らしい。
  • 今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ

    福島第1原発作業員が白血病によって死亡したというニュースがありました。まず、亡くなった作業員の方に哀悼の意を表します。 ■急性白血病:福島第1原発作業員が死亡 東電が発表 - 毎日jp(毎日新聞) 東京電力は30日、福島第1原発で作業に携わっていた40代の男性作業員が急性白血病で死亡したと発表した。外部被ばく量が0.5ミリシーベルト、内部被ばく量は0ミリシーベルトで、松純一原子力・立地部長代理は「医師の診断で、福島での作業との因果関係はない」と説明した。 東電によると、男性は関連会社の作業員で8月上旬に約1週間、休憩所でドアの開閉や放射線管理に携わった。体調を崩して医師の診察を受け急性白血病と診断され、入院先で亡くなったという。東電は16日に元請け企業から報告を受けた。事前の健康診断で白血球数の異常はなく、今回以外の原発での作業歴は不明という。 作業と急性白血病での死亡の間の期間が短い

    今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ
  • 1