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  • アメリカと日本のアニメーションが混ざり合う――『スパイダーマン:スパイダーバース』アニメーター・Hiroya Sonoda氏インタビュー

    2019年3月8日より、全国で公開が始まった『スパイダーマン:スパイダーバース』(以下、『スパイダーバース』)。オリジナルのスパイダーマンである、ピーター・パーカーの死というショッキングな物語から始まり、複数の次元からやってきた、様々なスパイダーマンたちの冒険を描いたアニメーションだ。 作の特徴は、他の次元からやってきたスパイダーマンを表現するために、主人公それぞれのデザインやアニメートが異なることだ。メジャータイトルでありながら、アバンギャルドな表現も多く含んだアニメーションである。そんな作がどんなふうに制作されたのかを、『スパイダーバース』に参加したアニメーターであるHiroya Sonoda氏(@Mike_sonohilo) にうかがった。 「何をしてもいい。とにかくカッコよくしてくれ!」と言われた制作現場 ――『スパイダーバース』、アカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞、おめ

    アメリカと日本のアニメーションが混ざり合う――『スパイダーマン:スパイダーバース』アニメーター・Hiroya Sonoda氏インタビュー
  • 『ビール・ストリートの恋人たち』は特別でない者たちに光と色彩をあたえる傑作だ

    最新作のプロモーションで来日したバリー・ジェンキンス この快挙がなぜ革新的かといえば、『ムーンライト』の物語は、私たちが住む世界にはびこる複雑な問題を浮き彫りにしているからだ。一見すると、『ムーンライト』は引っ込み思案のシャイロンが大人になるまでの成長を詩的に描いた、人間ドラマである。だが、それを描くなかでバリー・ジェンキンスは、アイデンティティー、セクシュアリティー、男性性、貧困といったさまざまな問題提起を込めている。 なかでも、公開当時によく見かけたのは、セクシュアリティーの観点から評価する声だ。シャイロンの同性愛的経験も描かれるせいか、ゲイ映画LGBT映画として語る者が少なくない。もちろんそうした観点からも楽しめる作品ではあるが、そこには注意が必要だ。劇中でシャイロンは、一度も自らゲイだと認めていないからだ。にもかかわらず、ゲイ映画LGBT映画と括ってしまうのは、シャイロンの主体

    『ビール・ストリートの恋人たち』は特別でない者たちに光と色彩をあたえる傑作だ
  • ビデオゲームへの偏見とそれへの批判:東洋経済オンライン『スプラトゥーン』の「中毒性」ついて

    東洋経済オンラインに「『スプラトゥーン』の中毒性が極端に高い理由」という記事が掲載されている。このような記事は相手にしないほうがいいと言われるかもしれないが、ゲーマーでない人からあらぬ誤解を受ける可能性がある。ゆえに誰かが一度きちんと否定する必要があると考え、この原稿を書くことにした。 その記事では、任天堂が展開しているNintendo Switch向け対戦アクションゲームスプラトゥーン2』が「家族の絆をも壊すゲーム設計を採用している」と書かれている。毎日遊ばせたくなるような仕掛けがあり、中には「ギア」というガチャのようなシステムがあって、それのせいでやめられないのだ……、と。しかし、これは明らかに間違っている。いや、間違っているだけならまだマシで、問題は“読者の不安を煽るような記事”にしかなっていないところだ。 ゲームを正確に捉えられていないゲーマーとしての失望 『スプラトゥーン2』(

    ビデオゲームへの偏見とそれへの批判:東洋経済オンライン『スプラトゥーン』の「中毒性」ついて
  • 『メトロイドプライム4』における任天堂の誠実さはゲーム業界に重要な基準を打ち立てた

    今朝、『メトロイドプライム4』について予想外の急展開があった。任天堂はこれまでに開発されていたバージョンを中止し、作が「メトロイドプライム」シリーズのオリジナル開発元である米国のレトロスタジオのもとで一から開発し直されることを発表したのだ。このことを正直に打ち明けたことが多くの人を驚かせている。 任天堂の高橋伸也企画制作部長は、「大変心苦しいのですが、私たちが『メトロイドプライム』シリーズの続編となるこのタイトルに求める品質には届ていないという現状をお伝えせざるをえなくなりました』と発表した。 今回の発表はファンに好感を持たせる劇的な改善と方向転換である。 以前から新作のリリースを待望しているファンにとっては残念なニュースだが、任天堂の姿勢を評価する声は圧倒的である。1月26日17時現在、この報せを伝えるYouTube動画の字幕版には、約3300件の低評価――残念な内容の動画としては大

    『メトロイドプライム4』における任天堂の誠実さはゲーム業界に重要な基準を打ち立てた
  • 『プレイステーション クラシック』データ解析により、未採用となった36タイトルが判明か

    データ解析の結果が真実であれば、『プレイステーション クラシック』の内蔵ソフトはまったく違うものになっていたかもしれない。 GitHub上での投稿では、元々のPlayStation用PCSXエミュレーターとカスタマイズされたバージョンのエミュレーターの違いが指摘されている。後者のエミュレーターは、『プレイステーション クラシック』で使用されているものだろう。 もしこの内容が当であれば、36タイトルものゲームが『プレイステーション クラシック』の内蔵ソフトとして試されたが、最終的にはその製品版に含まれなかったこととなる。 以下がそのタイトルのリストである。 『チョコボの不思議なダンジョン』 『Colin McRae Rally』 『クラッシュ・バンディクー』 『クラッシュ・バンディクー2 コルテックスの逆襲!』 『Toy Story 2: Buzz Lightyear to the Res

    『プレイステーション クラシック』データ解析により、未採用となった36タイトルが判明か
  • 『アンダー・ザ・シルバーレイク』はポップカルチャーの光と闇を寓話的に描いている

    アメリカ映画監督デヴィッド・ロバート・ミッチェルは、2010年の『アメリカン・スリープオーバー』で長編デビューを果たした。この作品でミッチェルは、大人になりきる前の10代を題材に選んだ。音楽をほとんど使わない静謐な映像はさまざまな感情の機微で溢れ、多くの初体験に晒されるモラトリアムを上手く描いていた。 しかしミッチェルの名声を一躍高めた作品といえば、やはり2014年の2作目『イット・フォローズ』だ。青春映画の要素は前作譲りだが、そこにホラーという濃いめの絵具を注いだことで、多くの注目を集めた。特に面白いのが、恐怖を振りまく存在として登場する「それ」と、愛とセックスの関係性だ。劇中で「それ」は“死”のメタファーに位置づけられているが、その“死”から逃れる方法として愛とセックスがあるという構造は、この2つがミッチェルにとって一種の逃避的行為だと示していた。そういう意味では、少々ドライなミッチ

    『アンダー・ザ・シルバーレイク』はポップカルチャーの光と闇を寓話的に描いている
    txmx5
    txmx5 2018/10/17
    text:近藤真弥
  • 【海外の視点】日本のゲーム産業がいかに復活を遂げたか

    それは、非常にシンプルな情景だった。高そうな黒服に身を固めた4人の美男子が、ひときわ高級そうな自動車に乗っていたが、それが故障してしまった。やむなく車を外から押すはめになった青年たちのバックに、Florence + the Machineによる『スタンド・バイ・ミー』のカバー曲が流れる。美しく、穏やかなシーンだが、『ファイナルファンタジーXV』のエッセンスを見事に捉えている。4人の親友たちが、広い世界に初めて乗り出す。これから数々の新しい土地を訪れ、時には友情を試されながら、試練を乗り越えていくのだと伝わってくる。 だが別な見方をすれば、FFシリーズの新たな方向を確立し、今世代機でナンバリングシリーズを再始動しようとしている作品のオープニングシーンが「壊れた車を動かそうとする人々の姿」というわけだ。少しあからさまな例えではあるが、このシリーズ自身の状況とぴったりイメージが重なる。さらにリリ

    【海外の視点】日本のゲーム産業がいかに復活を遂げたか
  • 『ボーダーライン』の脚本家が贈るクライムサスペンス『ウインド・リバー』レビュー

    『ウインド・リバー』は、今日のネイティブアメリカンの問題を赤裸々に描く社会派な作品でありながら、終始緊張感に満ちた濃厚なクライムサスペンスだ。 人間が住むには適さないアメリカ辺境の過酷な土地、ウインド・リバー。ここは過去にネイティブアメリカンたちが強制移住させられた土地で、彼らの保留地となっている。物語の舞台となるウインド・リバーの美しい一面の銀世界に見惚れそうになるが、油断は禁物だ。なぜならこの地には自然の猛威だけでなく、凶暴な「悪意」が潜んでいるからだ。悲鳴や助けを呼ぶ声は吹雪にかき消され、走って逃げても深い雪原に足を取られる。この地で生き残るためには「強さ」が必要不可欠だ。 かつてアメリカ大陸を開拓した者たちは、恵まれた土地に住んでいた先住民を僻地に追いやり彼らの居住地に制定した。ネイティブアメリカンは住み慣れない地に無理やり追い込まれるだけでなく、アメリカの同化政策に従事させられ誇

    『ボーダーライン』の脚本家が贈るクライムサスペンス『ウインド・リバー』レビュー
  • 中小のゲームセンターが消えていく本当の理由―― 「マットマウス鹿島田・新川崎店」の閉店がもたらす意味

    警視庁が発表している「平成29年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」内の「風俗営業の許可数(営業所数等)の推移」を参照すると、ゲームセンターの店舗数は平成29年現在、4381店となっている(※『UFOキャッチャー』に代表されるプライズ機や、幼児を対象としたカードゲーム機やライド機のみを設置している店舗も含まれている)。 1986年には全国に約2万6000もの店舗があったが、その数は2006年から徐々に下降。2010年に入ってからは全国各地でゲームセンターの閉店が相次ぐようになったその背景には、独自筐体でリリースされる新作タイトルの高額化と有償バージョンアップのほか、ネット接続が前提となったことで発生する毎月の通信費と、1プレイ毎にメーカーが一定額を徴収する従量課金の導入が挙げられる。これによって100円の売上から諸経費を差し引くと、店舗の利益は約50~70円に下がっ

    中小のゲームセンターが消えていく本当の理由―― 「マットマウス鹿島田・新川崎店」の閉店がもたらす意味
  • 細田守最新作『未来のミライ』レビュー

    『未来のミライ』の大きな価値のひとつは、過去の細田守作品の解釈が変わることだ。過去作はどこかで賛否は分かれる面があったが、今回は特にそうした賛否が分かれる点についてが描かれている。特に否定派ほど観たほうがいい。これまでの作品で言葉にできなかった違和感のすべてが作にある。 否定派ほど観たほうがいい。 『未来のミライ』は一見すると理想的な家族が第二子・ミライを授かり、両親や親族の興味が4歳の長男である主人公のくんちゃんよりもミライに向かってしまう。そこでくんちゃんはミライに対して妬いてしまう。ひとりぼっちなとき、なんと中学生に成長したミライに出会う。彼女は未来から来たのか? それとも……というシナリオだ。 細田作品で頻発する賛否の分岐点 ではどこでその自尊感情がフォローされるのかというと「家族」、「血縁」だ。長い血縁の中に自分がいる。みんな同じような子供時代を生きた。きみもそうだ。だから少し

    細田守最新作『未来のミライ』レビュー
  • 【完全ネタバレコラム】世界を大いに盛り上げる「Doki Doki Literature Club」の真の目的と少女たちからの救難信号

    「Doki Doki Literature Club」はホラーゲームです。このことを軽く受け取らないでください。もしもあなたが下記にするいずれかの事象に影響されている場合、どうか「Doki Doki Literature Club」をプレイしないで下さい: ・病 ・自殺 ・自傷 ・虐待 上記のリストは完全なものではありません。もしもあなたが自分の精神的健康に不安を覚えてこのページを閲覧しているならば、あなたはこのゲームに不向きであると予想されますから、プレイするべきではないでしょう。 あなたの念慮に感謝し、安全をお祈りいたします。 「Doki Doki Literature Club」コンテンツ警告ページ 「ときめきメモリアル」の時代においてすら、そこに登場する美少女たちは、ひとりの人間として扱われてきた。あの作品においては、プレイヤーは主人公の技能を磨き、より魅力的な人間になるよう努力

    【完全ネタバレコラム】世界を大いに盛り上げる「Doki Doki Literature Club」の真の目的と少女たちからの救難信号
    txmx5
    txmx5 2018/06/26
  • 俺ちゃんが帰ってきた!『デッドプール2』レビュー

    R指定の映画として数々の興行成績の新記録を樹立した『デッドプール』は驚きの大ヒット作だった。しかし、それよりも重要な事実は、この映画が『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』で台無しにされたウェイド・ウィルソンというキャラクターを救い出したということだ。前作よりも高い期待を背負わされている続編の『デッドプール2』は、より下品で、残忍で、楽しい続編として、ファンの気持ちに応えている。プロットに関しては物足りない場面があり、ケーブルというキャラクターを最大限に活用することもできていないが、饒舌な傭兵という異名を持つ「俺ちゃん」の2度目の晴れ舞台として、力強い作品となっている。 X-フォースの新作映画への道を開く作品として企画されたのかもしれないが、『デッドプール2』自体は間違いなくウェイド・ウィルソンの映画だ。ウェイドはすべてのシーンを支配して周りの人々を動かしている。再登場を果たした前作のキャ

    俺ちゃんが帰ってきた!『デッドプール2』レビュー
  • Steamの複数の人気「エロゲー」への削除警告に対してValveが再レビューを検討

    Steamにてポルノ要素のあるゲーム(以下「エロゲー」)を配信している複数のデベロッパーは、Valve社からゲーム内のポルノコンテンツを除去しなければゲームSteamから削除するという警告を受けている。各デベロッパーはTwitterでこの情報を明かしたが、のちに最新の展開に関するアップデートも上がっている。 その中でも特に海外で人気のある恋愛シミュレーション兼パズルゲームの『HuniePop』を開発したHuniePotは「重要なお知らせ」として、警告を受けた旨を公式Twitterアカウントで示し、大きな話題となっている。HuniePotによると、Valveは『HuniePop』が「Steamにおけるポルノコンテンツに関する規則とガイドラインに違反するため、該当コンテンツをアップデートで除去しなければ、ゲームをストアから削除する」と通告している。 他にも『Re;Lord ~ヘルフォルトの魔

    Steamの複数の人気「エロゲー」への削除警告に対してValveが再レビューを検討
  • 「ブラックパンサー」のサントラをケンドリック・ラマーがプロデュースするのは必然?

    アメリカのヒーロー映画「ブラックパンサー」は、最先端のテクノロジーと伝統が高度に融合し、住む人のほとんどが黒人のワカンダという国を舞台にしている。アフリカの秘境にある国家だからか、服にはアフリカの部族を思わせる模様が描かれる一方で、建物は非常にハイテクな雰囲気を漂わせる。 そんなワカンダは、黒人の視点から想像された宇宙的未来を連想させる場所という意味で、アフロ・フューチャリズム的といえる。その要素は、アメリカのラッパー、ケンドリック・ラマーがプロデュースした「ブラックパンサー」のサントラにも反映されている。このことを示す例としては、サントラから先行公開された“All The Stars”のMVが最適だろう。このMVは、随所で壮大な宇宙の風景が登場するなど、「ブラックパンサー」のアフロ・フューチャリズム的世界観を意識した作りになっている。そこで稿では、アフロ・フューチャリズムと繋がりのある

    「ブラックパンサー」のサントラをケンドリック・ラマーがプロデュースするのは必然?
  • 【SF史に残る(べき)ゲームたち】第1回:メタルギアシリーズ――現代SF最高の達成

    記念すべき第一回では、「メタルギア」シリーズを扱う。 「メタルギア」シリーズは、SFというジャンルにおいて、ゲームにおける表現が最も優れたものになってしまったという事態を決定的に示す作品である。ゲームというメディアの固有の性質が、SFの主題、展開、表現方法、映像、体験……などなどと複雑に絡み合って非常に高度な達成を行った記念碑的作品であり、ゲームという芸術の最高峰に位置する作品であると断言して構わない。 論が重視するのは、そのメディア自身の科学的・技術的な進歩と、形式と内容が相互関係を持つ類のSFゲームである。SFというジャンルが、ミステリやホラーなどの他のジャンルと決定的に違う部分はそこにある。日SF大賞を設立した小松左京や筒井康隆はそれを明確に意識していた。ここではそれを、「メディア技術との随伴性」と呼ぶことにする。 その観点からすれば、「メタルギア」は、日SFの、近年における最

    【SF史に残る(べき)ゲームたち】第1回:メタルギアシリーズ――現代SF最高の達成
  • いかにして「NieR:Automata」が私たちと「ニーア」を救ったか

    全世界で約200万のヒットを打ち出した、スクウェア・エニックスより発売中のゲームソフト「NieR:Automata」。コラムでは、この作品が一体何を成し遂げたかということについて、私なりのひとつの考えを提示したいと思う。 はじめに、私が作をクリアしたときに思い起こした、ある苦い記憶の話をしよう。もちろん、読み飛ばしてもらっても構わない。 或ル日ノ記憶: 序 頭がおかしくなってしまった。 聡明な母に対してそう感じたことが一度だけ、ある。私が中学を卒業する年の1月、高校受験を直前に控えて塾から家に帰宅すると、そこには新しい家族が待っていた。 空(そら)とすでに呼ばれていたそれは、黒い毛並みに茶色の眉が愛らしいダックスフンドだった。父が獣医であったため、飼いきれなくなった患畜の子供を育てることになったらしい。 時期もあり、最初は少し厄介くらいに思っていたが、彼が母や私の日々の生活の垢を落と

    いかにして「NieR:Automata」が私たちと「ニーア」を救ったか
  • 「ブレードランナー2049」の世界一複雑なセックスシーンはどのようにして作り上げられたのか

    「ブレードランナーであるKは、暴力を通してでしか肉体と触れあったことがありませんでした」 「ブレードランナー2049」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督はケベック風の柔らかい口調からは想像できないほどの熱意を込めて語った。「彼は物の愛情を味わったことがありません。人間はレプリカントを嫌悪しているので、物の人間と触れあったこともありません。そして、同類のレプリカントも仲間殺しのブレードランナーを嫌っています」 「ですから、彼は孤独なのです。彼が唯一関係をもてる相手はジョイですが、ジョイとは物理的に触れ合うことができないので、この関係性は制限されています。実際のところ2人の関係は奇妙で深遠なものですが、完全ではありません」 映画の折り返し地点で、ヴィルヌーヴ監督と、脚家のハンプトン・フィンチャー、マイケル・グリーンは、Kとジョイの関係を「完全にする」方法を見つける。 AIのガールフレンド、ジョイ

    「ブレードランナー2049」の世界一複雑なセックスシーンはどのようにして作り上げられたのか
  • 【SF史に残る(べき)ゲームたち】第0回 ゲームを正当に評価するために

    ゲームは、現代を代表する表現形式である。疑うならば、電車に乗れば良い。子どもも大人も、スマホを開き、ゲームに興じている。 これだけの大勢が日常的に接しているメディアである。人々の感性や認識に影響を与えないわけはない。しかし、そうであるにも関わらず、これまで、批評・研究は、正当な目を注いで来なかった。その理由は、人類が手に入れた新しい表現形式・メディア・芸術であるゲームの正当な価値を見誤ってきたからでもあるし、既存の方法論ではゲームを論じることが困難であった、という理由にも拠るだろう。 ゲームは、少なくとも映画が払われてきたのと同じぐらいには、注目され、論じられてしかるべき表現である。映画も生まれてまだ一〇〇年ちょっとしか経っていない新しいメディアであり表現形式であり、最初は単なる見世物であり神経を刺激するだけのものと考えられてきたが、二〇世紀における映画・映像が、単なる娯楽に留まらず、人々

    【SF史に残る(べき)ゲームたち】第0回 ゲームを正当に評価するために
  • 【電遊奇譚:其三十】一九九六年五月十四日

    IGN Japan is operated under license by Sankei Digital Inc./IGN Japanはライセンスを受けて(株)産経デジタルが運営しています 濹東綺譚はここに筆を擱くべきであろう。然しながら若しここに古風な小説的結末をつけようと欲するならば、半年或は一年の後、わたくしが偶然思いがけない処で、既に素人になっているお雪に廻逢う一節を書添えればよいであろう。猶又、この偶然の邂逅をして更に感傷的ならしめようと思ったなら、摺れちがう自動車とか或は列車の窓から、互に顔を見合しながら、言葉を交したいにも交すことの出来ない場面を設ければよいであろう。楓葉荻花か秋は瑟々たる刀禰河あたりの渡船で摺れちがう処などは、殊に妙であろう。 ――永井荷風『濹東綺譚』 これは私が物書きになった経緯の素描である。 とにかく他人になじまない子供だった。幼稚園の「お遊戯会」を断

    【電遊奇譚:其三十】一九九六年五月十四日
  • 日本人を装っていたマーベル・コミックの新編集長が物議、本人が声明を発表

    今月中旬、マーベル・コミックはアクセル・アロンソに代わる新しい編集長として、副社長のC.B.セブルスキーを指名した。ところが、この判断は大きな議論を巻き起こしている。セブルスキーは、過去の一時期(2004年~2005年)において「Akira Yoshida(吉田晶)」という日人っぽいペンネームを使用し、その人物のバックグラウンドまで創り上げて日人を騙っていたのだ。日漫画風の作品を創作していたAkira Yoshidaが白人だったという事実を受け、アメコミ界に激震が走っている。 まずはセブルスキー人がIGNに対して発表した声明を見てみよう(声明の内容は、こちらの英語記事を参照している)。 私は偽名であるAkira Yoshidaの使用を約1年でやめました。分かりにくいことでしたが、この名前の元で私は創作やコミュニケーション、プレッシャーについて様々なことを学びました。未熟で、まだ色

    日本人を装っていたマーベル・コミックの新編集長が物議、本人が声明を発表