日本での幅広い人脈を象徴する5日間連続公演! 昨年につづくアート・リンゼイの東京公演は代官山の「晴れたら空に豆まいて」で8月29日から5日間連続おこなったうちの、最初の2日は青葉市子とのツーマン、3日目にドラマーの山木秀夫と共演し、翌日はバッファロー・ドーター――とその顔ぶれもアートの日本での幅広い人脈を象徴するものである。私は2日目の公演に赴いたとき、青葉市子の時間があってついでアートが演奏するものと思っていたが、ふたりはともにステージにあがり、たがいの持ち曲を交互に(というほど規則的ではなかった)くりだし、音をつけあったのは意想外のおもしろさだった。だから最終日となるジム・オルークとの共演もてっきりそうなるものと思っていたが、あにはからんや、この日はアートの曲にジムがギターで伴奏をつけるスタイルだった。 畳敷きのフロアの中央には前衛生け花のようなオブジェクトがあり、下手側に2台のギター