2003年7月、本紙の直撃取材に答えてくれたやなせさん。囲み写真はやなせさんが絵を担当した貴重な性教育絵本「なぜなのママ?」(アーニ出版提供) 25年間続いている人気アニメシリーズなどで知られる「アンパンマン」の生みの親・漫画家やなせたかし(本名・柳瀬嵩)さんが13日午前3時8分、心不全のため、東京都内の病院で死去した。94歳だった。ここ10年は腎臓がん、膀胱がん、腸閉塞、すい臓炎などと闘いながら、日本中の子供に夢と希望を与えてきたが、40年前に日本で初めて「性教育絵本」を描いていたことがわかった。もちろん、周囲から大批判を食らったが、やなせさんはペンを置かなかった。 子供たちのヒーローとは、あまりに正反対の作品も描いていた。勃起した父親の男性器からピュッ!と発射された精子と母親の卵子が合体し、受精する決定的瞬間を描いているのだから――。 それだけでない。父親の男性器とたわわに実った母親の