【ヒマニ(ドミニカ共和国西部)庭田学】野ざらしのまま肩を寄せ合う被災者の群れは、「屋根のない難民キャンプ」と化している。大地震に襲われたハイチからの情報によると、米州の最貧国は機能停止に陥り、首都ポルトープランスでは被災2日目の13日夜になっても満足な収容施設はなく、飲み水さえ手に入りにくい状態が続いている。「誰か、早く助けてくれ」。飲まず食わずで援助を待ち望む人々の悲痛な声が満ちている。 【写真で見る】ハイチ地震の被害 死者10万人説も 13日夜、首都中心部のシャンドマルス広場。AFP通信によると、着の身着のまま集まった被災者らは、救援機の飛来を待ちわびて空を見上げていた。水や食料はまったく足りない。排せつ物のにおいが立ちこめる通りには遺体が積み上げられ、がれきの下には手つかずの遺体ものぞく。 「助けてくれる国が無くなってしまったんだ」。男子大学生は崩壊した大統領宮殿に目をやる。独