「全共闘史」のなかで、11月22日は記念日の一つなのだという。昭和43年のこの日、東京大学の安田講堂前で「東大・日大闘争勝利全国学生総決起大会」が開かれ、両大学の全共闘が合流したとされる。今年、40年後の記念日に日大全共闘のOBたちは、安田講堂にほど近いホテルの宴会場で同窓会を開いていた。 暗黙のルール 乾杯の音頭をとったのは、日大全共闘の元議長、秋田明大さん(61)。瀬戸内の島で自動車修理工場を営む秋田さんが上京することはめったにない。 「こういう場に立つのは40年ぶり。私がそうだから言うわけではありませんが、みなさんも紆余(うよ)曲折しながら頑張ってこられたと思います。とにかく、あさってではなく、明日に向けて頑張っていきたいです」 短いあいさつだったが、元闘士たちは満足そうに拍手を送った。周囲から声をかけられるたび、秋田さんは丁寧に頭を下げた。 会場を訪れたのは、日大だけでなく、東大