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ブックマーク / lessor.hatenablog.com (21)

  • 「親たち」が自由になるための本 - 泣きやむまで 泣くといい

    の紹介をしたい。著者は「障害のある子の親」であるが、以下に書くことは少しだけ読み替えれば「障害児者の親」に限らず「親」一般にも当てはまる部分が多いだろう。書名が「障害のある子の親である『私』」ではなく、「障害のある子の親である『私たち』」となっているのはちゃんと理由がある。著者がつけたのか出版社がつけたのかはわからないが、ここに込められた大事なメッセージこそがこのの大きな価値だ。 障害のある子の親である私たち 作者: 福井公子出版社/メーカー: 生活書院発売日: 2013/09/15メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る 障害児者の親が書いたは他にもたくさんある。親が書いたに救われた経験をもつ親もいる。 子どもを産み、育てる過程での不安、ショック、悲嘆、自責。それらはひとりで抱え込むにはあまりに重く、誰かの支えを必要とする。自分のような支援者もその

    「親たち」が自由になるための本 - 泣きやむまで 泣くといい
  • 生きづらさを「程度の問題」として捉えること - 泣きやむまで 泣くといい

    別のについて何か書こうと思っていたのだけれど、さっき風呂の中で一気に読んだコミックエッセイに考えさせられたので、そちらを。良いマンガだった。 今日もかるく絶望しています。 落ち込みがちガールの日常コミックエッセイ (メディアファクトリーのコミックエッセイ) 作者: 伊東素晴出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー発売日: 2014/01/17メディア: 単行この商品を含むブログ (5件) を見る 書店で表紙や帯などを目にした限り、ああ社会の中で生きていくのが苦手なタイプの人の話なのだろう、と思ったのだ。個人的に心をつかまれたのは帯に描かれた「疑心暗鬼がデフォルトです」というコマだった。「この人どうしてこんなに楽しそうに喋ってくれてるんだろう……内心私と話しててもつまんないって思ってたらどうしよう」。 「相手から自分はどう思われているか」について深く考えすぎる。それも悪

    生きづらさを「程度の問題」として捉えること - 泣きやむまで 泣くといい
    umeten
    umeten 2014/02/23
    >しかし、「考え方」を変える、のは誰の力によって可能なのだろう。自力で変えられるだろうか。そもそも「考え方を変える」という「考え方」ができるのかどうか。
  • 「おやつ廃止」はもうちょっと複雑な話 - 泣きやむまで 泣くといい

    子どもの放課後支援施策の混沌もわかる内容なのだけど、この記事ではわかってもらえないだろうなあ、と思う。これを読んで「ひどい!」と言う人にも、「大した問題じゃない!」という人にも、情報の補足が必要だろう。 「子供が水しか飲めなくなる」 学童のおやつ廃止で保護者反発(産経新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130227-00000551-san-soci 東京都江戸川区が、児童の放課後対象事業「すくすくスクール」で出していた補を平成25年度から廃止することを決め、保護者の間に反発が広がっている。区は廃止によって25年度で約5500万円の財政削減が見込めるとしているが、保護者側は「他にも無駄遣いはある。子供を狙い撃ちにしている」などと訴え、廃止の撤回を区に求めている。 ここまでは意味がわかりやすい。問題は次の段落からである。 すくすくスクール事業は平

    「おやつ廃止」はもうちょっと複雑な話 - 泣きやむまで 泣くといい
  • 有名だけれど有名でない偉人について - 泣きやむまで 泣くといい

    さる1月29日に亡くなられた廣瀬明彦さんは、知的障害者支援の世界ではよく知られた人であった、と思う。他の障害分野や福祉全般の中ではどうかわからないが、特に知的障害者の地域生活支援と呼ばれる世界では全国的によく知られていたはずだ。 それでも、世間の人たちはほとんどその名を知らないだろう。目立つことが好きな方でもなかったし、講演などは引き受けても、マスメディアなどに出演されることはなかった。ここに一度だけ、彼のことを書かせてほしい。 自分が彼と出会ったのは学生の頃であった。たぶん彼は当時40代半ばぐらいで、すでに業界のトップランナーのひとりだった。学生ボランティアグループの長に過ぎなかった自分にも深々と頭を下げて敬語で挨拶される方で、これほど腰の低いトップがいるのだろうかと思ったものである。 高校在学中、1年間休学して障害児入所施設で用務員として住み込みで勤務した彼は、週に1度の休日、外出時に

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  • 「6.5%に発達障害の可能性」とは言うけれど - 泣きやむまで 泣くといい

    一読して、誤解というか、偏った理解を招きかねないよなあ、と。 小中学生の6.5%に発達障害の可能性 4割は支援受けず(日経済新聞) http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0404C_V01C12A2000000/ 前回の調査は2003年だった。そのときにはじめてはじきだされた「6.3%」という数字は、強いインパクトをもって広まっていったのだが、この数字は「支援が必要な子どもがこんなにたくさんいる」という評価と「個性的な子どもたちが『障害児』としてラベリングされている」という評価を両方生んだ。調査において回答しているのが「教員」なのて、回答結果にばらつきが避けられないことも影響している。おそらく今回の結果も、さまざまな立場によって自説を裏付けるために使われるのだろう。 日経の記事では「学習障害(LD)の可能性があるのは4.5%」「注意欠陥多動性障害(A

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  • 判決要旨の言っていることがよくわからない - 泣きやむまで 泣くといい

    先日のブログ記事で触れた「受け皿がないから刑務所に長くいてもらおう」判決。多くの人が「判決文はどこで読めるのだ」と思っていたところ、判決要旨がネット上で読めるようになった。どなたかわからないが、アップロードしてくださった方(山眞理さん?)に感謝。 判決要旨 http://www.jngmdp.org/wp-content/uploads/20120730.pdf 特に問題となるのは要旨の終盤部分である。引用したい。 第2 具体的な量刑 1.そこで被告人に対する具体的な量刑について検討する。被告人や関係者等を直接取り調べた上で件行為に見合った適切な刑罰を刑事事件のプロの目から検討し、同種事案との公平、均衡などといった視点も経た上でなされる検察官の科刑意見については相応の重みがあり、裁判所がそれを超える量刑をするに当たっては慎重な態度が望まれるというべきである。 しかしながら、評議の結果、

    判決要旨の言っていることがよくわからない - 泣きやむまで 泣くといい
  • 「受け皿がないから刑務所に長くいてもらおう」という判決について - 泣きやむまで 泣くといい

    姉殺害に求刑超え懲役20年判決 発達障害で「社会秩序のため」 http://www.47news.jp/CN/201207/CN2012073001002297.html 司法が「社会秩序」とか言うな。そんなことは誰も頼んでいない。 関係者ならばよく知っている言葉に「社会的入院」というものがある。この言葉に馴染みのない方はwikipediaの説明でも読んでいただければよい。今回の判決には「社会的入院から社会的入獄へ」なんて皮肉まで聞こえているけれど、ダメな福祉や医療が推し進めて批判されてきたことを、新たな形で「司法」が支持するならば、地域生活を送るためのシステムづくりに向けて社会が気で尽力しない現状に、誰がどう歯止めをかけられるのか。 その意味では「社会的入院」よりもさらにタチが悪く、おそろしい話。裁判員裁判「だから」こうなったのか。裁判員裁判「なのに」こうなったのか。裁判員だろうがなか

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  • これから生まれてくる命を否定することの帰結 - 泣きやむまで 泣くといい

    妊婦血液で胎児のダウン症診断…国内5施設で http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120829-00000031-yom-sci 多くの大人たちはそれぞれが「親」の立場にわが身を重ねながら賛成だの反対だの言っているのだろうけれど、ダウン症の子どもたちとたくさん関わっている者として、このニュースを聞いた子どもたちはいったい何を思うのだろう、とだけ書いておく。

    これから生まれてくる命を否定することの帰結 - 泣きやむまで 泣くといい
    umeten
    umeten 2012/09/03
    生まれる前に選別されるか、生まれたあとに選別されるか、それだけの違い。それだけの。
  • クロ現「向精神薬を飲む子ども」を見た - 泣きやむまで 泣くといい

    ツイッターにも少しだけ書いたけれど、話題の「クローズアップ現代」について。いま我が家には録画できるものが何も無いので、早く帰宅して見た。 たぶん観る者の立場によって、評価が分かれるのだろうと思う。自分の立場からすると、いくつか引っかかる点はあるものの、穏当な内容であるように思えた。冒頭から、司会の国谷氏が「すべての服薬を否定するものではない」ことを強調してはじまったし、終盤になってもそのような発言を折に触れて挿し込んでいた。 もともと番組サイトによれば、ゲストは石川憲彦氏だけの予定だったのである。それが前日になってNHKの記者も同席することになった。確信はないが「石川氏だけだと、スタジオ部分が自説の独演会になりかねない」という懸念があったのではないか。 途中で国谷氏が「いつから子どもへの向精神薬の投与は増えているのか」という質問をして、石川氏がひとこと「10年ぐらい前から」と答える場面があ

    クロ現「向精神薬を飲む子ども」を見た - 泣きやむまで 泣くといい
  • 「病気じゃなくて、障害です」に込められた意味は - 泣きやむまで 泣くといい

    なんとなくYahooのトップに障害関係の記事が出ると、何かしらのコメントをつけなければいけないような気がする(自意識過剰)。 「自閉症」表現でおわび=テレ朝「Qさま!!」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120516-00000097-jij-soci テレビ朝日のクイズバラエティー番組「Qさま!! 」で、自閉症の表現に問題があったとして同局は16日までに、番組ホームページでおわびと訂正を行った。 同局によると、14日の放送で、先天的な脳の機能障害と考えられている自閉症を、「ここ10年で患者数が増えている病気を選びなさい」という問題の正解の一つにした。同時に使ったイラストも誤ったイメージを与える表現だったという。 要するに「病気じゃないものを病気と言ってしまってごめんなさい」ということであるらしい。ところが、Yahooでこのニュースを取り上げた複数の

    「病気じゃなくて、障害です」に込められた意味は - 泣きやむまで 泣くといい
    umeten
    umeten 2012/05/17
    >「病気じゃなくて、障害である」とは「社会の側が必要な配慮をすることによって、暮らしやすくなる(部分が大きい)」というメッセージだ。それは「あなたにもできる支援があるかもしれない」ということでもある
  • たとえ85000回読まれたって - lessorの日記

    前回のエントリは、少なからず「広まる」ことを期待して書いたものだった。まずはとにかくこの「ありえなさ」を多くの人と共有したい、と。 結果として、ページビューにしてこの4日間ほどで85000ぐらい増えている。更新初日だけでも50000人ぐらいには読まれたはずだ。twitterで拡散されていくのは自分でも実感できた(記事書いて、3時間だけ寝て起きたら「twitterで言及された」報告メールが900通ほど来ていて、一気に目が覚めた)。facebook内での状況はよくわからないが、現時点で7000人ぐらいには言及してもらえたようである。これだけの人数の中には「発達障害」と直接に関わる人もそうでない人もいるだろう。ありがたいことである。関連したエントリを上げるブロガーもいて、これは「もっと広がる」と思った。すなわち「ブログ」やtwitterにはとどまらないだろうと。 ところが、想像以上にマスメディア

    たとえ85000回読まれたって - lessorの日記
    umeten
    umeten 2012/05/07
    >この程度の報道しかなされないのは、大型連休中だからなのか、いま「維新」批判をしても盛り上がらないからなのか、正直言って「発達障害」とか記者もよくわからないから触れたくないのか、いったいどれなのだろう
  • 大阪市「育て方が悪いから発達障害になる」条例案について - lessorの日記

    ひどいものを読んだ。 家庭教育支援条例(案) http://osakanet.web.fc2.com/kateikyoiku.html 第4章 (発達障害、虐待等の予防・防止) (発達障害、虐待等の予防・防止の基) 第15条 乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因であると指摘され、また、それが虐待、非行、不登校、引きこもり等に深く関与していることに鑑み、その予防・防止をはかる (伝統的子育ての推進) 第18条 わが国の伝統的子育てによって発達障害は予防、防止できるものであり、こうした子育ての知恵を学習する機会を親およびこれから親になる人に提供する もし、この条例がこのまま成立するならば、大阪市の発達障害をもつ子どもたちと家族は一刻も早く、大阪市を脱出したほうがよいと思う。 この条例の考え方において、発達障害の子どもは「予防に失敗された存在」であり、

    大阪市「育て方が悪いから発達障害になる」条例案について - lessorの日記
    umeten
    umeten 2012/05/03
    ただでさえ、診断基準が混乱した現場にさらに泥を塗りつけるようなマネをされたら誰だってキレるわ。/DSM5が2013年に改訂されるが、もはや日本は手遅れのようだ。
  • 「発達障害者」は「プロの父親」になれるのか? - 泣きやむまで 泣くといい

    ここでマンガを紹介するのは、珍しい。自分の仕事に関係するもので、多くの人に読んでほしいと思えるマンガに出会えることは、めったにないから。 プロチチ(1) (イブニングKC) 作者: 逢坂みえこ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: コミック購入: 32人 クリック: 359回この商品を含むブログ (22件) を見る 主人公は、専業主夫である。 彼には、出版社に勤めるとの間に子どもがいる。子どもはまだ乳児。第一話は「息子が泣いている。47分間になる。なにかものすごく言いたいことがあるらしい。けど彼の言語はあまりに未分化で理解不能。だから僕は目を閉じる。すると音に色がつく。」と始まった。この物語の主題を象徴しているかのようだ。第一話の最後で彼は気づく。自分が「アスペルガー症候群」なのだと。 その特性ゆえに職場を追われ、「プロの父親」をすることになった彼が、子育ての

    「発達障害者」は「プロの父親」になれるのか? - 泣きやむまで 泣くといい
    umeten
    umeten 2011/11/26
    >こんな結婚がしたいと思うものの、残念ながらこれはマンガであるので、そんなに理想的な相手はきっと見つからない
  • lessorの日記[読書]どうして「地雷」は取り除かねばならないのか(ポインタは米欄)

    監修者の名前につられて購入、そして読了。出版社の思うツボであろう。 発達障害サポートマニュアル 作者: 上原芳枝,榊原洋一出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2011/05/28メディア: 単行購入: 5人 クリック: 38回この商品を含むブログ (1件) を見る 普通学級に通っていて、いろいろ苦労しているような子どもを想定して書かれた。書名に「マニュアル」とつけたのが著者自身なのか出版社なのかはわからないが、教師や家族が目の前の子どもの支援にあてはめやすい実例集になっているので、その意味では確かに「マニュアル」的。 ただ、多くのケースを読んでいくうちに、子どもが「うまくできない(うまくいかない)」理由を考えるための着眼点はマスターできるかもしれない。実例集は、すべて問題を生じさせる「要因(「よんどころない事情」)」を複数あげている。子どもの行動の理由を説明できる仮説をたくさん頭

    lessorの日記[読書]どうして「地雷」は取り除かねばならないのか(ポインタは米欄)
    umeten
    umeten 2011/08/04
    >多くのケースを読んでいくうちに、子どもが「うまくできない(うまくいかない)」理由を考えるための着眼点はマスターできるかもしれない。実例集は、すべて問題を生じさせる「要因(「よんどころない事情」)」を
  • 親であるだけでは書けない - 泣きやむまで 泣くといい

    読了。積読になっていた。 あの夜、君が泣いたわけ―自閉症の子とともに生きて 作者: 野沢和弘出版社/メーカー: 中央法規出版発売日: 2010/09メディア: 単行購入: 7人 クリック: 125回この商品を含むブログ (1件) を見る 少し前に出されて、ネット上では障害をもつ子の家族からの高い評価がいくつか見られた。いわゆる「当事者」というより「父親かつジャーナリスト」としての著者の力量が強く表れたと思う。 わが子にまつわる思いが抒情的に綴られるところはもちろん心を打つのだけれど、豊かな取材経験と、自身とは異なる立場の「当事者」に対するまなざしと、この国の障害者運動における「親」の位置づけへの自覚と、障害学的(社会モデル的)な知見とが相俟って、オリジナリティのあるエッセイ集となっている。「親だから」書けるではない。「論説委員だから」書けるでもない。「親でもあり、論説委員でもある

    親であるだけでは書けない - 泣きやむまで 泣くといい
    umeten
    umeten 2011/08/04
    >身体障害者の<弱さ>がうらやましくなるときがある。社会が彼らの<弱さ>を認め、その<弱さ>を背負って抗議の声をあげる彼らに社会が沈黙するとき私は彼らをねたましく思う
  • 北欧の福祉だけ羨ましがるのはやめにしよう - 泣きやむまで 泣くといい

    北欧諸国が社会保障のモデルとされるのを面白く思わない人は多い。国土、人口、税金、わかりやすい比較ポイントが並べられて、「だから日では無理だ」と言われる。一方で、そうした福祉国家の成立条件うんぬんを言う以前に、社会保障の「手厚さ」が「甘さ」「ぬるさ」のように感じられて、批判したくなってしまう人々も多いだろう。 格差と貧困のないデンマーク―世界一幸福な国の人づくり (PHP新書) 作者: 千葉忠夫出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2011/02/01メディア: 単行購入: 21人 クリック: 616回この商品を含むブログ (5件) を見る このはデンマークの「福祉」に焦点を当てたものではない。著者は日とデンマークの架け橋になろうと長年にわたって尽力されてきた方である。彼によれば、デンマーク型の福祉制度を単純に輸入しようとしてもうまくいかない。しかし、その理由は前述したような論点

    umeten
    umeten 2011/06/26
    >日本には、デンマーク的な福祉制度を受け入れられるような「教育」がない。まず変えていかねばならないのは、日本の教育のあり方だ、という理解から、著者は、デンマークの教育制度や教育哲学を紹介していく
  • 「治るのか」という問いを問う - 泣きやむまで 泣くといい

    少し前に話題となり、既に叩かれまくっているようだけれど。 【解答乱麻】明星大教授・高橋史朗 豊かな言葉がけ見直そう http://sankei.jp.msn.com/life/education/100419/edc1004190041000-n1.htm もうどうしようもなく偏った内容で、これを読んだ子どもの保護者とか親類とかのたとえ1%でも全て鵜呑みにしてしまったらなどと考えると、ただ暗い気持ちになる。 こうした主張が繰り返されてしまうことを何が可能にしているのだろうか? ひっかかるのは「治る」ということの意味である。 「障害」と「病気」は違う、と言われる。 そして、病気は治るが、障害は治らない、と言われる。 この説明はよくわからない。治らない病気、があるのはよく知られている。 病気→障害の因果関係が言われることもある。 しかし、こうした単線的な理解は否定されてきたし、自分の関わるよう

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  • 「アスペ」の消失はともかく - 泣きやむまで 泣くといい

    つらいことがあって、あまり難しいことは考えたくないのだけれど、既にあちこちで話題になっている。DSM第5版草稿。 DSM-5 DRAFT http://www.dsm5.org/Pages/Default.aspx こんなの英語で読みこんでいく能力も気力もないので、どなたか識者の方に教えてもらえたらありがたい。 299.80 Rett's Disorder The work group is recommending that this disorder not be included in DSM-5. レット症候群には個人的な思い入れがあるのだけれど、「含まない」っていうのは精神疾患としては捉えない、っていうことだろうか。とすると、レットの子は精神科医にとって「管轄外」ということになってしまうのだろうか(ありえないとは思うが、知的障害の部分に限る、とか)。それは、何か現実の診療やその後

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    umeten
    umeten 2010/02/17
    >レット症候群については、原因遺伝子が特定されていることなどもあり、神経疾患として位置づけられることになるのだと思います
  • 一気読み - 泣きやむまで 泣くといい

    自閉症の人の人間力を育てる 作者: 篁一誠,東京都自閉症協会出版社/メーカー: ぶどう社発売日: 2009/04/01メディア: 単行購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (2件) を見る 「うわー、ここまで言いきって大丈夫か」と何度も思いつつ読んだ。しかし、自分の経験から疑わしく思える部分も「もしかしたらそうかもしれない」と考え直させられてしまうぐらいに全体の説得力は強い。面倒なので文からの引用はしないけれど、きっと多くの人が同じような感想をもつのではないか。 これだけの内容をこれだけ確信をもって言えるぐらいの経験を積んでいきたいものだと思う。著者は現場歴40年以上。理論家というより現場の支援者や家族向けの。「人間力」のタイトルはたぶん出版社がつけたのだろう。内容は最初から最後まで具体的。

    一気読み - 泣きやむまで 泣くといい
  • 「福祉」にとって都合のいい「教育」なんて必要ない - 泣きやむまで 泣くといい

    養護学校の評議員会に出席。 学校からいろいろな報告など受けた後、質問や意見など求められたので、この半年ぐらい思っていたことを話してみた。評議員会の終了後、管理職からこっそりと感謝の言葉をいただく。「元気が出る話をしてもらえた」と。 評議員会に出ると、立場上、「福祉と教育の連携」について話をしなければならない。 「連携の強化」は学校としてもひとつの目標としているし、個別の教育支援計画の中では福祉資源についての情報も含まれる。学校は子どもが長い時間を過ごしている場所であるのだから、子どもを放課後にケアしている「福祉」サイドにとっても連携は大事な課題である。ここ数年、学校と福祉関係者がいっしょにケース会議に参加することも増えた。 そんな中、福祉資源は絶対的に不足している。 卒業後の就労先、通所先も足らないし、放課後の支援も足らない。学校には、子どもの保護者からも不安や不満が語られる。「なんとかな

    「福祉」にとって都合のいい「教育」なんて必要ない - 泣きやむまで 泣くといい
    umeten
    umeten 2009/03/08
    >自らの欲求を表出することなくただ従順に福祉関係者の思い通りに動く。言われたことを言われたとおりにできてすることがない不安の中でも静かに待てる/そんな「理想の障害者」像が称揚されている これが日本国