イザヤ書40章-55章は、無名の預言者によって書かれたと多くの学者が言っています。聖書学者が、その人物を第二イザヤと呼んでアモツの子イザヤと区別しています。40-55章の預言は、アモツの子イザヤの時代から約150年後の、紀元前6世紀の中頃の状況を背景にして語られています。 ユダ王国を苦しめたアッシリア帝国は、イザヤの時代から約100年後、紀元前612年にバビロニア帝国によって滅ぼされました。ユダ王国も、そのバビロンによってそれから10数年後に滅ぼされました。ユダ王国は、ヒゼキヤからマナセ、アモン、ヨシヤと代替わりを重ねつつ、かろうじて生きながらえてきましたが、ヨシヤの息子たちの代になって、バビロンのネブカドネザル王の三度に及ぶ侵略と捕囚(前597年、587年、582年)によって、完全に滅び去りました。 その滅亡は、主の言葉を退け、主の言葉を語る預言者を退け、背信の罪を重ねる民への審判の結果