「突然なんだけど、乳がんでした。来週手術をします。」 本当に突然こんなメールが母からきた。 メールを見たあとすぐに私は母に電話をかけた。 「大丈夫???」って言葉がでたけど大丈夫じゃないよな。 どんな言葉をかけたらいいのかわからなかった。 とにかく私は泣かないように必死で話していた。 頭の中にうかんでくる少ない言葉をつなぎあわせて 「お母さん、今はがんで死ぬ時代じゃないからね」 こんなふうに言うのが精いっぱいだった。 電話を切ったあとボロボロに泣いた。 初めて母の死というものを身近に感じてこわかった。 でも母はきっとそれ以上にこわかったと思う。 母はある日乳頭からの出血に気がついて病院を受診した。 結果は乳がん。しかもかなり進行していた。 乳がん検診は10年以上も受けていなかったそうだ。 過去の検診時に乳房に良性のしこりがあって、それ以来全く検査してこなかったと。 なんで検診行ってなかった