「到来する出来事に向かって」と題されたロングインタビューで安倍は、幼少期から現在に至るまでの半生のエピソードを披露。漫画を描くに至るきっかけや影響を受けた作品、これまでに手がけた作品の秘話などを詳細に明かした。 またカラーグラビアでは「リューシカ・リューシカ」のネームや「ニア アンダーセブン」ら代表作のラフなどの貴重な資料に加え、美術予備校時代のデッサンや大学時代の課題も掲載。さらに1994年に月刊アフタヌーン(講談社)四季賞準入選を受賞したデビュー作「雨の降る場所」もまるごと収録されている。 このほか安倍と小説家新城カズマとの対談「物語の遠近法—自律する世界を描く/書くために」や、小中千昭、滝本竜彦、石岡良治、さやわからによる寄稿も。まさに安倍ワールドを存分に堪能できる1冊だ。