中国が昨年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録申請した慰安婦に関する資料をめぐり、父が撮影した写真が無断で証拠として申請されているとして、福岡市の産婦人科医、天児都(あまこ・くに)さん(80)が10日、東京都内で記者会見を開き、「私は許可していない。中国は日本に『歴史に学べ』というが、歴史は事実に基づいてきちんと述べてほしい」と抗議した。 中国は、慰安婦の強制連行や性奴隷だったことの証拠として提出している申請書類は全てオリジナルと主張している。それが事実ではなく、著作権を侵害した不適切なものが含まれ、ユネスコの規約に反していることが明らかになった。 天児さんの父で産婦人科医だった麻生徹男さんは戦時中、陸軍軍医少尉として中国各地を転々とした。問題の写真は、写真撮影が趣味の麻生さんが上海で撮った慰安所の写真で、麻生さんのアルバムには「楊家宅慰安所」とあり、「1938年2月7日