関西電力は20日、2020年までの再稼働を目指す美浜原子力発電所3号機(福井県美浜町)について、安全対策費を517億円追加すると発表した。テロ対策の施設や、重大事故を想定した電源設備の新設に充てる。美浜3号機の安全対策費は、従来の1650億円から2167億円に膨らむ。 関電は同日、原子力規制委員会に対して、新施設などの設置許可を申請した。テロ対策では、緊急時に注水や原子炉の減圧を遠隔で操作できる設備を新たに設け、テロによる被害を受けた際に原子炉格納容器が破損するのを防ぐ。工事は21年10月25日までに完了する見通しだ。 今回の追加対策で、関電の原発7基の安全対策費は計約8800億円となる。