◇「子どもたちを放射線から守る」 ◇「安全神話」で原発推進、軍事か平和--研究目的市民判断を 東日本大震災から半年を迎えた今月11日、脱原発を訴える市民グループが、比治山(南区)にある放射線影響研究所(放影研)に向かってデモ行進をした。放影研は前身の米原爆傷害調査委員会(ABCC)の時代から、被爆者の調査データを基に原爆放射線の影響を研究し、東京電力福島第1原発事故を受けた健康調査にも関与する。デモの行き先は、なぜ放影研だったのだろうか。【樋口岳大】 ■「広島を問い直す」 市民グループ「原発・核兵器なしで暮らしたい人々」(事務局・西区)が呼び掛け、約100人が原爆ドームから比治山まで歩いた。グループは原発や核兵器に反対してきた市民運動家らが福島の原発事故を機に設立した。 放射線の影響を巡って、100ミリシーベルト以下の低線量被ばくによる発がんリスクは「確認されていない」などと説明する専門家