兵庫県西宮市長選で自民、公明の推薦候補が108票の僅差で敗れたことに、県内の自公関係者の間には「まさか」と動揺が広がった。昨年10月の衆院選で自公が県内全選挙区を制してから半年。来年の統一地方選、参院選の候補者選定が進む時期だけに「今回の選挙が分岐点になりかねない」と危惧する声も出ている。 ■「4万票は」楽観論、安倍首相と自撮が一転…元民進議員に敗れる 自公推薦候補だった吉岡政和氏(43)の陣営は選挙期間中から独自調査などで優勢が伝えられ、「4万票は取れる」と楽観論が広がっていた。思いがけない敗戦に地元の市議や県議は、候補者乱立や陣営の油断などを挙げながら、決定打を見つけられていない。自民市議は「わずかな票差。敗戦の分析は難しい」と話す。 敗戦の一報を受けた吉岡氏は、現在の自公政権への批判が影響したことを否定。「私自身への評価だと思う」と繰り返したものの、政権への逆風は強まっていた。 共同