26日開幕した主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で、安倍晋三首相は、世界経済の現状がリーマン・ショック前と似た状況にあるとの認識を示した。原油価格の下落などを示す資料を提示し、消費増税を再延期する根拠にするとみられる。だが、エコノミストからは「市場は落ち着きを取り戻しつつあり、リーマン・ショックと比べるのは無理がある」との指摘が出ている。【安藤大介、宮川裕章】 首相が示した資料は、国際通貨基金(IMF)などのデータを引用した国際商品価格の下落▽新興国への投資減少▽世界経済の2016年成長率見通しの下方修正−−など。国際商品価格は原油や食料、鉄鉱石などを総合した指数で、14年6月から今年1月までに55%下落した。首相は「(08年9月の)リーマン・ショック前後の08年7月から09年2月までの下落幅と同じ」と指摘した。 この記事は有料記事です。 残り688文字(全文1056文字)