4月16日、第一生命経済研究所・主席エコノミストの田中理氏は、ギリシャは市場調達復帰の道も完全に閉ざされており、追加支援を受けない限り、財政資金の枯渇は時間の問題だと指摘。提供写真(2015年 ロイター) 田中理 第一生命経済研究所 主席エコノミスト [東京 16日] - 財政資金の枯渇や支援提供国との改革案をめぐる合意期限が刻一刻と迫るなか、ギリシャ情勢が再び緊迫の度合いを増している。 13日付けの英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は、「我々の命運は尽きた。(4月末までに)欧州諸国が救済資金を拠出しなければ、ギリシャはデフォルト(債務不履行)を宣言する以外にない」とする与党・政府関係者の発言を伝えた。 こうした発言は、月内合意に向けた交渉が大詰めを迎えるなか、支援提供国から最大限の譲歩を勝ち取ることを狙ったギリシャのお決まりの交渉戦術と見る向きもある。だが、これまでの交渉過程で、ギリシ