米国で近く予定されている周波数オークションに関して、大手事業者に獲得枠を設けるべきかどうかの論争が続いている。米国市場では当局が事業者の周波数取引を許容した結果、大手事業者が成長し、競争も順調に進行してきた。それなのになぜ今、当局が介入しようとしているのか。上限枠を巡る議論を追った。 米国では2014年に、600MHz帯の周波数オークションが予定されている。2008年の700MHz帯オークションに続く大規模な競売となる。 初のインセンティブオークション実施 600MHz帯はこれまで、テレビ放送用として利用されていた帯域である。今回FCCは、テレビ放送事業者に周波数を放出させるために、オークション収益の一部をインセンティブとして支払うという世界初の試みを行う。このインセンティブオークションの権限は2012年の立法で初めて備わったもので、具体的な進め方についてはFCCが同年9月28日から関係者