「顧客満足度を高めるため」。富士通のヘルスケアソリューション事業本部の貴田武実本部長代理は、電子カルテ・ソフトに対するカスタマイズ要求を原則受け付けず,ユーザーにパッケージをそのまま利用してもらっている理由をこう語る。 病院向けのシステム構築を手掛けるヘルスケアソリューション事業本部では、2004年からこの「ノン・カスタマイズ作戦」を開始した。今ではユーザーの9割がカスタマイズなしでパッケージ・ソフトを導入しているという。 富士通は長年,顧客の要求通りにシステムを作り上げることを是としてきた。病院の多くは、システム要件をとりまとめる専門の職員を置いていない。そこで富士通がユーザーの業務を分析し、個別の要件に合わせてパッケージ・ソフトをカスタマイズし、保守も請け負うという丸抱えの案件がほとんどだった。 その一方で、病院の情報システムは会計やレセプト、オーダリング・システムだけでなく、電子カル