鳩山首相は3日夕、自らの資金管理団体を巡る偽装献金問題で東京地検特捜部が捜査に着手したことについて、東京・田園調布の私邸前で「私の知る限りは、もう話してある」と記者団に述べ、現段階で改めて説明することに慎重な考えを示した。一方、野党は首相の責任を追及する方針だ。 首相はこの日午前、国民への説明について記者団に問われ、「真実が明らかになってくれば、いいですよ」といったんは前向きな考えを示した。首相周辺は「贈収賄のような悪質な犯罪ではない。しっかり構えて乗り切る」と述べ、丁寧に説明して謝罪すれば理解は得られるとの考えを示した。 しかし、民主党内では「捜査の行方が分からない段階で、首相は不用意な発言をすべきでない。後で説明と異なる事実が判明すれば、政権の命取りになりかねない」と警戒する声が強い。このため、説明のタイミングについて、政府・与党内で意見が分かれている。 閣僚らも慎重な発言が続いた。前