岩手県山田町から東日本大震災の雇用創出事業を受託していたNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市)が放漫経営で事業費を使い切った問題で、山田町は15日、町が穴埋めする約5億円の損害賠償を求め、同法人を提訴する方針を明らかにした。 佐藤信逸町長が町議会全員協議会で「5月下旬までには提訴したい」と述べ「刑事事件にすることも検討している」と告訴、告発の可能性も示唆した。 県は平成24年度の事業費約7億9千万円のうち約5億円について、使途不明金などから補助金の対象外と判断。その分を町が穴埋めすることになった。 法人は事実上、破綻状態にあり資金が回収できない可能性が高いが、佐藤町長は「公の場で解決することを決断した」と説明した。法人は勤務実態がない従業員に給与を支払うなど、不正経理が明らかになっている。