そこで、稲葉さんは「調剤ミス発見」と「バーコード検査の問題点解消」をテーマに掲げた監査システムの開発に着手した。システム構成は次の通り。薬品棚を見下ろすように設置されたKinect for Windowsセンサー、ピッキングした薬の情報などを表示するディスプレイ、記録用PC/照合用PCだ。 まず事前作業として記録用PC上で「薬品棚マスター」を作成する必要がある。このマスターは棚の各位置における座標とそこに何が収納されているかの対応表のようなものだ。実際のピッキング作業時には、Kinect for Windowsセンサーで薬剤師のピッキング動作を認識・記録し、収集した薬品のリストを出力する。その後、照合用PCにおいて、収集した薬品のリストと別所で入力された処方せんデータを照合し、正しくピッキングされたかどうか、その結果を表示する。「ピッキングの動作は、薬剤師の手先がトレイの位置に来たかどうか