【ロンドン=土佐茂生】総選挙の結果、どの政党も議会の過半数に届かなかった英国で、第1党の保守党と第3党の自由民主党の本格的な連立交渉が始まった。少数政党の身に甘んじてきた自民党にとっては、長年求めてきた選挙制度改革実現の千載一遇のチャンス。決裂しても、第2党の労働党と交渉する選択肢が残るだけに、態度は慎重だ。 自民党のクレッグ党首は8日午前、記者団に「選挙の結果は、より安定した政権を作るため、各党と話し合えと言っている」と語った。 クレッグ氏は7日夜、保守党のキャメロン党首と電話で協議した。英BBCによると、キャメロン氏は「建設的な議論が出来た」としている。その後、両党の幹部らが約1時間会談。保守党から連立の条件が示されたと見られる。一方、労働党のブラウン首相もクレッグ氏に電話で連立を呼びかけたという。 自民党にとって最大の焦点は、いかに相手に選挙制度改革を約束させるかだ。 総選挙