希望の党の「排除」が甦らせた立憲政治の「希望」 専制化への反撃の狼煙がついにあがった 小林正弥 千葉大学大学院社会科学研究院教授(政治学) 本当の「希望」はどちらか? 「国難突破」とは強権的な政府が用いる常套句であり、それを名目にする衆議院の解散が与党の勝利に終われば日本政治も専制化の道を歩むことになりかねない(「「国難」という謳い文句はナチスも使った――権謀術数の衆院解散で問われているもの」WEBRONZA)。これ自体がまさに「国難」というべき非常事態である。だからこそ解散後、野党も予想していなかったような大激動が生じたのだ。 野党第1党である民進党が、衆院では自ら「解党」して「希望の党」に合流することを決めた。ところが「希望の党」が民進党からの申請者を選別したので、民進党・代表代行だった枝野幸男氏が「立憲民主党」を結成した。こうして、自・公、希望・維新、立憲民主・社民・共産という3極の