「頼むぞ…」と小さく一言呟くとそれが聞こえていたのか知らないが報鳥は右腕を突き上げて『任せろ』と言っている様な気がした。 その夜、夢の中にて。 理想体の俺が話しかけて話しかけて来た。 「君に伝えたいことがあるんだ…」 「何だよリタ、改まって…」 リタというのは俺が毎回理想体の俺では 面倒だから何か呼び名を考えて欲しい…と以前会った時に言われたこともあり、理想体の理想と体というところから一文字ずつとって【リタ】と呼ぶことにし、本人も気に入った様なのでそう呼んでいるのだ。 「君、新しい力を手に入れただろう?」 「あぁ…そうだが、それがどうしたんだ…?」 「…ハッキリ言うと、君がこれから踏み入れる“域”は今までの比にならないレベルでリスクが大きくなるんだ。」 「それはどれくらいなんだ?」 「そうだね…最初にあの福とかいう青年と会った時に黒い鎧になっただろう?」 「ああ…それがどうしたんだ?」 「