箱男は推理小説である 22橋の下での生中継は53(手紙と金の投下がつい五分前)まで続く。 26インク切れにより鉛筆に替える。 32新ボールペンを入手するのは明日以降。 43付記と本文のインク色がほとんど同じつまり本文もボールペン字。 26から同夜53まで鉛筆のはずなのに43ですでにボールペンになっている。 途中からは翌日以降書いたのだから生中継ではなく記述者は嘘つきである。 なお、居眠りは次の夜まで眠ったわけではない。ナースがそれにあわせて遅れたりはしない。 いずれにしても眠りながらペンは拾えない。 このように、明確な推理が成り立つドラマが雰囲気はともかく構造としてシュールで あるわけがない。矛盾を突いて真相をつきとめよう。 推理小説面と他の要素は両立する。 推理面は、読者にすべての材料を渡すフェアプレイタイプである。 そして「推理小説であ