誰も乗っていない電車の内部。乗り降り用の扉の上から何かがゆっくり降りてきます。よく見ると「座席」です。下まで完全に降りると、何事もなかったように長いすが並んだ光景に――。京阪電車がツイッターで公開した29秒の動画。地元の人や鉄道好きなら知っている5000系を撮影したものです。初めて見た人たちからは「びっくりした」「一度乗って見たい」といった声が上がっています。どんな理由で導入されたのか? 今も現役なのか? 京阪電車の広報担当者に聞きました。 【写真】座席が降りる様子を連続写真で紹介。動画も見れます。1970年ごろの車両内部や現在の外観画像も 京阪電車によると、5000系が登場したのは1970年(昭和45年)。高度経済成長で京阪沿線の住宅開発が進み、混雑緩和が急務となっていたころでした。 電車を増発するためには、停車時間を短縮することが必要です。そのために、扉の数を通常の片側3つから5つに